店内でメニューを見ると、ドリンク、食事共に種類が豊富で、かつ昔の喫茶店の雰囲気が漂う。このへんが独特なのだなと思いつつ、名古屋に敬意を表して「みそカツサンド」と「ハムサラダ」、それに「ミックスジュース」を注文した。すると。
「ドリンクにはモーニングサービスをお付けしますか?」と店員さんに尋ねられる。時間は午前11時ちょっと前。まだ、モーニングを注文できるのか。せっかくなので、お願いしてみた。
運ばれてきた料理を見て、「えっ」と驚きの声をあげてしまった。「みそカツサンド」の巨大さ! 「ハムサラダ」のてんこ盛り! 「モーニング」に付いてきたトーストも分厚い!
筆者の驚きは、食してみることでさらにランクアップ。
どっさり盛られたキャベツの上に、分厚いキュウリや熟したトマトなどが乗る「ハムサラダ」。ボリューム満点で、小食の人や女性なら、これだけでお腹いっぱいになりそう。しょうゆ味とゴマベース、2種類のドレッシングも美味。
「ミックスジュース」は、容器に空きが無かったのか、普段はクリームソーダに使われるという長靴状の容器に入って出てきた。なんとも楽しい気分になる。これに、「モーニング」の分厚いトーストとゆでたまごを食べ終えると、もう満腹。いやあ、いい取材だったと席を立とうとしたとき、隣席のカップルが2人で食べていたメニューが目に飛び込んできた。
満腹の筆者が注文せずにいられなかったそのメニューの名は「シロノワール」。出てきたそれは、筆者の大きな顔よりも巨大だった。あたたかいクロワッサンとつめたいソフトクリームが非常にマッチしている。
名古屋という土地は“大盛り文化”が根付いていると聞く。たしかに、たっぷりの量や大きさは、それだけで満足感を得られるものだった。それでいて味も良いのだから、文句無し。オシャレなコーヒーショップもいいが、お腹も心も満たしてくれるこんな店もいい。
(木村吉貴/studio woofoo)