どこかに出かけたり、写真を撮ったら、すぐにTwitterやFacebookにアップする人も多いだろう。友だちからコメントがつけばなんとなく嬉しいし、なかなか会えない人とコミュニケーションをとるにも便利。


そんなSNS流行りの昨今、単なる近況だけでなく、勉強状況の共有にSNSを活用する人が増えている。友だちと学習状況を共有しながらゲーム感覚で学べるアプリなど、いわゆるソーシャルラーニングの人気が加速中だ。

「リアルな世界の友だち同士で刺激を与えあい、励ましあうことで学習意欲の維持・向上を支援し、ひいては学習成果の向上を目指しています」
というのはFacebookベースの実名制の学習SNS「Studymate(スタディメイト)」を運営する株式会社コネクトスターの担当者。

同サイトでは友だち同士で学習状況などを共有でき、3日坊主になりがちな課題の継続をサポート。実際、友だちのいるユーザーほどログイン率が高い傾向にあるという。
「名前はスタディメイトですが、ダイエットや健康的な生活など、地道にコツコツが必要なことを継続させるのに利用しているユーザーが多いですね」
近くリリース予定のiPhoneアプリには英単語を学べる教材も組み込まれ、テストの点数を友だちと競える「ソーシャルテスト」機能もリリース。
より勉強目的で使いやすいものとなるそうだ。

株式会社ドリコムが開発したソーシャルラーニング用プラットフォーム「スマコロ」も好評だ。同社ではスマコロに対応したiPhone向けの英語学習アプリとして、キャラクターを育てながらリスニング学習ができる「聴いて育てる英会話 えいたま」と世界のグルメを楽しみながら英単語を学べる「グルタン 英単語で世界周遊」を提供。「えいたま」はすでに20万人以上が利用している。

ちなみに「えいたま」は20代、「グルタン」は30代がメインユーザー。いずれも1:2の割合で女性が多く、アプリ利用者の4割強がスマコロにも登録済み。
やはりソーシャル機能を利用している人のほうが、長く続けられるよう。リアルな知り合い同士で利用する人もいれば、スマコロ上で仲間を見つけて会話などを楽しむ人も多いとか。
「スマコロに集まる人同士、そこに集まる目的が同じなので話が弾むようですね。直接会話しなくても、目的が同じ仲間だという意識がユーザー同士を結びつけているようです」

こうしたアプリは空き時間に手軽に学習できるのが魅力。友だちと協力したり競いあうのも、ちょっとした気分転換になる。
「たとえばTOEIC対策でも文法はテキストを使いながら、リスニングは『えいたま』で……など、他のコンテンツと合わせて使うユーザーもいます」
もちろん従来の学習アプリのように1人でも学習できるが、たとえば「グルタン」には友だちと協力することで行ける土地や出題単語が増えたり、限定グルメを獲得できるなどプラスアルファの楽しみもある。


1人だとどうしても自分に甘くなってしまう。そんな人はぜひこうしたサービスを利用して、やる気アップを図ってみては。
(古屋江美子)