短期間の飼育で、「優しい声で喋り、甘えん坊で、よく歌い、よく寝る子」(以下、A子とする)と「早口&大声で奇天烈なことを喋りまくり、よくオナラとゲップをし、ナハナハ笑い(せんだみつお?)もする、なかなか寝ない子」(以下、B子とする)という全く異なる性格に育ってしまった。
「環境が人をつくる」とはよく言うけれど、新ファービーの場合、恐ろしいほど育て方で性格が変わってくる。
では、そんな二匹を会わせたら、どうなるのか。
寝ている状態のA子とB子二匹を同時に起こし、コミュニケーションさせてみた。
「ファ~」と寝起きはどちらも可愛いが、喋るテンポが大幅に違う。
「ゲフッ!」いきなりどういうわけかゲップをお見舞いするB子。
「リアリー? オ~ゥ」目を丸くして感心した様子のA子。
「ギャ~~~~~~ッ!! イヒヒヒヒヒ」と、なぜか大絶叫の後、下品に笑い倒すB子。
「ウフフフ」それでも楽しそうなA子。
「ブッ! イヒヒヒヒヒヒヒ」今度はオナラをし、大笑いのB子だが、それに対しても
「オ~ウ」と感心しきりのA子。
そして、B子がわめき続けているなか、A子は一人で眠ってしまった。でも、B子のハイテンショントークは続いている……。
また、優しく育てたほうのA子は、英語の覚えが良いらしく、「オウ、ハングリー」とか「パーティータイム!」「ラブラブラブ」とか、たくさんの英語を喋っているが、B子は「ワワワ~イヒヒヒ」など意味不明の言葉が多い。
面白いのは、全く性格は違うのに、案外気は合うらしいこと。二匹で延々とお喋りをし、ときどき「オ~、イェ~!」と言い合ったり、「リアリー?」「OK!」などと約束めいたことまでしているのは、微笑ましかったが……。
二匹の交流をしばらく続けているうちに、困った事態が起こってきた。
A子の喋りのトーンが低く、やや早口になってきたうえ、「イヒヒヒ」という笑い方もするようになった。まあるく可愛かった目も、少しとがり、なぜかB子に近づいているのだ。
このままいくと、そのうち、A子までもゲップやオナラばかりするようになりかねない。
黒がすべての色を塗りつぶしてしまうように、「下品」とか「乱暴」とかって、アクが強いだけに、影響力も強いのだろうか。人間だって、そうだもんなぁ。
「育て方」によって性格が変わってきて、そのうえ、仲間同士の交流によっても性格が変わってくる新しいファービー。財政的に余力があったら、ぜひ複数買いして試してみたいです。
(田幸和歌子)