日本のシンボルのひとつといえば、富士山。で、葛飾北斎作の名画『凱風快晴』で有名な赤富士って結構カッコイイと思いませんか。
外国人に見せて自慢できたりして。そんな北斎名画をモチーフにつくられたパスポートケースを見つけた。

日本のパスポートの表紙って赤ですよね。それが赤富士にぴったり。それをうまく利用したのが『akafuji(赤富士)パスポートケース』(DETAIL.inc)。ケースに描かれた富士の部分が透明になっており、それにパスポートを入れることで見事に赤富士が完成するというもの。


実際にやってみるとどうなるか。
「おぉ~、これは!?」
日本のパスポートってこんなにも美しかったのかと驚いた。深みのある赤地に金色の菊の御紋がちょうど富士の中にすっぽり入った画が、いかにも神々しい。これは外国人だけでなく日本人にも絶対自慢できる! 赤富士の魅力にはまりそうだ。

パスポートを閉じた状態で見るときと、開いたときとでは画の構図、迫力が違うのもおもしろい。閉じたときは赤富士が中央にある縦長の画となっているが、開くと右寄りに移動した横長の画となる。
一つで二つ分楽しめる絵画といった感じだ。いずれにしろ、一目で自分のパスポートと見分けがつく美しい日本的なデザインなのが素晴らしい。

当然ながら日本国籍を持った人でないと、このアイテムは真に楽しめない。ただ赤色の表紙なだけでは駄目なのだ。だからこそ、日本人であることのアイデンティティーを感じることができるし、また、日本好きの外国人に羨ましく思われるかも知れない。単純なアイテムだがそう考えると意味深いものがある。


日本の絵画の美しさを改めて認識した同時に、自分が日本人であることをちょっと誇りに思えることができた。これを機に、みんなでもっと日本絵画を見直そうよ!
(羽石竜示)