厚生労働省が先日発表した2012年の人口動態統計で、死亡者数は統計を取り始めてからの最多記録が出たそうだ。死亡者数が増加していく中で、これから身近な人のお葬式に参列する機会も増えるのかもしれない。


もしも身内が亡くなったら、いったい私は何をしてあげられるだろう……。故人の好きな物くらい棺に一緒に入れてあげたいものだ。最近は死ぬまでにしたいことや、葬儀のスタイルなんかを書いておけるエンディングノートなんてのもあるくらいだし。できる限り本人の意思を尊重してあげたいものだ。

でも、棺の中って何でも入れられるんだろうか…。年間10,000件の依頼数がある「小さなお葬式」に、実際あった3つのエピソードを聞いてみた。
棺に入れて故人と一緒に火葬、埋葬するものを「副葬品(ふくそうひん)」と言うそうだが、これまで、意外なものを棺に入れたいという希望があったそうだ。

■卵焼きはOK?
「故人が好きだった卵焼きを入れてあげたい」という相談があったらしい。好物って確かに入れてあげたいけどどうなの?

「可燃性なので卵焼きなら基本的にはOKですが、同じ食べ物でもスイカやメロンなど水分の多いものは燃焼の妨げになるので不可です」ちなみにバナナも大量になるとダメらしい。メニューだけ聞いているとまるで遠足のお弁当のよう…。

■ガンプラと一緒に火葬してほしい!
「故人がコレクションしていたプラモデル、フィギュアを一緒に棺に入れてほしいという相談もありましたが、こちらはNGです」
え! 卵焼きは良くてガンプラはダメなんですか??
「公害(ばい煙、有毒ガス、悪臭)の発生源となるものは入れないようお願いしております」
なるほど~、意外にも食べ物よりはフィギュアの方がNGなんですね。

■かつらをかぶせてあげたい
「故人が本当はハゲているので、かつらをかぶせたまま火葬してあげたいというご相談も承りました」
こ、これはまさに墓まで持っていく秘密ってやつですね! そもそもカツラって燃えるかわからないけど、どうなんですか?
「昔は性質が悪いので燃やせないケースもあったようですが、今は品質が上がり大丈夫なようです」
ほっ。
それを聞いて安心しました…。とりあえずハゲても安心だ…。

「ダイオキシン問題等の関係で入れられる副葬品に制限がありますが、基本的にはご遺骨に損傷を与えるガラス・陶器・金属類を避ければ納めることができるようです。でも火葬場では基本、副葬品は最小限でと呼びかけています」

話を聞いてみると、棺に入れたいと希望されるものはいろいろなケースがあるようだ。もしどうしても、という物があるなら、葬儀場や火葬場に問合せてみた方が良いかもしれない。もちろん、生きているうちにちゃんと孝行するのが一番大切だが、本人の希望を聞いておくのも生きているうちにしかできないのだから…。

(エキサイトニュース編集部)