最近、スマホ、タブレットばかりでモバイル端末の座を奪われてしまった感のあるノートPC。かつては、無線LANサービスのあるファストフード店やカフェに行けば、必ずといっていいほどユーザーを見かけたものだが……。


そんな時代になってもまだノートPCは捨てたものではない。というのも、ゲームユーザー向けに開発されたゲーミングノートPCが、筆者のようなゲームをしない一般ユーザーにとっても魅力的に見える部分がたくさんあるからだ。今回は、その主な理由を紹介したい。

まず、「ミーハーの人たちへ」というわけでもないのだが、やっぱりノートPCは人に見られることが多いため、外見がカッコいいに越したことはない。で、ゲーミングノートPCはその点はバッチリだったりする。ふつうの事務用に使われているような単純なブラックやホワイトの地味な四角い箱デザインではなく、ロゴや本体のフォルムの細部にまでこだわっている。


たとえば、デルのALIENWAREシリーズのゲーミングノートPCは怪しげなエイリアンの顔デザインと外面、内面のライティングも工夫され、異次元的な雰囲気を醸す。そもそもゲームの内容は非日常的なファンタジー世界であったり、戦場であったりするわけで、そうした用途を意識してのことだろう。

他方、機能面にもこだわりがある。マウスコンピューターのゲーミングノート「NEXTGEAR-NOTE i410 シリーズ」では直線を多用したソリッドなデザインに加え、天板にラバー調加工が施され、ゲームプレイ時や持ち運び時に手のひらに適度なグリップ感を与えて、不意な誤操作・脱落の防止につながるという。

そして肝心なのは情報処理能力だ。
「昔と異なり、ノートでもデスクトップに引けをとらないハイスペックなグラフィックやストレージ容量を実現できることもあり、ゲーミングノート需要は年々高くなっていると感じています」(マウスコンピューター)
そう、10万円台の値段でCPU、グラフィックス、メモリ、ハードディスクがデスクトップ中級機並の性能をもつノートが買えてしまう。
これは特筆すべき点だ。

「高いグラフィックス性能を誇るので、ゲームだけでなく、クリエイティブな仕事や趣味をお持ちの方にも愛用されています」(同)
そこそこ、それがポイント。今やふつうのユーザーでも動画サイトにアップするための動画を編集するのは当たり前だし、ハイビジョン動画を再生するのも珍しくない。かつて、筆者もファストフード店で動画編集しようとしたが、低スペックのノートだったため、思うようにいかず苦労したものだ。それがゲーミングノートなら、サクサク作業できてしまう。夢のようである。


デザインよし、機能よし、情報処理能力よしのゲーミングノートPC。もっと一般ユーザーに広がっても不思議ではないアイテムである。
(羽石竜示)