例えばこんな感じ。
「御徒町(おかちまち)→上野(うえの)→日暮里(にっぽり)→三河島(みかわしま)」
御徒町から上野まで山手線で行き、そこから常磐線に乗り換えて日暮里~三河島と行けば五七五の完成である。
特別、五七五だからといって3ワード、つまり3駅でなくてもいい。17音であれば5駅でもいいのである。
さて同じ都内だと、山手線沿線にも五七五の句がある。この中から探してみてほしい。

そう、 「秋葉原(あきはばら)→神田(かんだ)→東京(とうきょう)→有楽町(ゆうらくちょう)」である。
一路、都内から離れて北へ。宇都宮線に乗ってみよう。

この区間にもあった。
「野木(のぎ)→間々田(ままだ)→小山(おやま)→小金井(こがねい)→ 自治医大(じちいだい)」
小山は「小山ゆうえんち」があった街である。
さらに足を延ばして東北本線の4駅。
「二本松(にほんまつ)→安達(あだち)→松川(まつかわ)→金谷川(かなやがわ)」
鉄道川柳の旅はいよいよ北海道へ。
見つかった。
「北美瑛(きたびえい)→美深→美馬牛(びばうし)→上富良野( かみふらの)」

「鉄道川柳」という名称の中には、旅の思い出や印象に残る風景を詠むものもあってまぎらわしいが、ともあれ俳句・川柳ブームの中でこうした新しい文化が生まれるのは良いことだ。
ただとにかく連続して存在するものであればなんでもできるのだから、「新幹線の駅名川柳」「バス停川柳」、さらには「日本の総理大臣川柳」など「五七五」の17音を完成させるためだけのオリジナル川柳が生まれていくのかもしれない。
ネットを見ると、みな、完成させたときの快感が嬉しいらしい。
あなたもお近くの駅名で探してほしい。もしかしたら、今、電車内で指折り数えている人がいたら、それは間違いなく鉄道川柳を考えている人だ。