しかし、どうしても見つからない古いマンガもある。今や新刊本は書店で見つからなかったり、中古本も古本屋で見つからなかったり、そんな作品。そして僕は途方にくれる。
そんなマンガ好きに朗報! 我々、男の子には思い入れが深すぎる漫画誌「コロコロコミック」に連載されていたマンガをオンデマンド出版で復刊してくれる「コロコロコミック アーカイブズ」というサービスが始まっている。ちなみにオンデマンド出版とは、ネットから注文した本を1冊から製本して届けてくれる出版サービス。
今月に復刊されたマンガは『ゲームセンターあらし』(全17巻)、『てんとう虫の歌』(全4巻)、『がんばれ! ドンベ』(全2巻)、『金メダルマン』(全4巻)、『ゴリポン君』(全3巻)の5作品。『ゲームセンターあらし』は、2000年に別の出版社から1度復刊されており、それ以来の復刻。『がんばれ! ドンベ』と『金メダルマン』は初の復刻で、こちらの2作品が特に好評とのこと。
もちろん、来月以降も復刻は行われ、毎月の第1週くらいに30冊ほどの復刊が予定されている。
小学生向けのマンガというのは、なかなか古本屋にはないもの。小学生は一冊のマンガにも思い入れタップリ。
現段階では、偏った年代向けの古い作品ばかりが復刊されているが、昔のマンガから順々に復刻という形をとっており、最終的には「コロコロコミック」30年の歴史がつながるようになっている。
実はこの復刊サービス、過去に刊行されたマンガ単行本全般を対象に2002年より行われている。注文は「コミックパーク」で受け付けており、今まで9500冊ものマンガが復刊。
「コミックパーク」のコンセプトは「アマゾンで売っていないものを売っている」。対象とされている出版社は講談社、小学館、青林堂、秋田書店、少年画報社、リイド社、双葉社、集英社、芳文社。これらの出版社の作品で、作者の許諾がとれた絶版作品をアーカイブ。
では、今までの歴史の中で特に人気の高い作品をお伺いした。すると、今でも毎月確実に売れている作品が2つあるという。
まず1つ目は『サイクル野郎』(全37巻)。
2つ目の作品は『神聖モテモテ王国』(全7巻)。「モテモテ王国」を建国すべくやってきた宇宙人「ファーザー」と、モテたい一心で宇宙人と同居する学生が繰り広げる超ナンセンスギャグマンガで、10年ほど前に「少年サンデー」で連載されていた。
個人的に、現代の才能が一番集まっているのは漫画界だと思っている。そんな才能集団の先達ともいえる絶版となった名作を、このサービスで確認してみるのもいいのでは!?
(寺西ジャジューカ)