中国のオーディション番組出演から、一躍人気タレントとなった小松拓也さん。「今、上海で最も有名な日本人」といわれ、パイロットなど日系企業のイメージキャラクターも務める小松さんに、その活動と夢を伺った。


―現在の主な活動を教えてください

 3月14日に同じ事務所のタレント王加キとのデュエットでCDを発売しました。コンサートやライブなどを積極的にこなしているのですが、現在は四川大地震の影響があって少しペースを落しています。

 テレビは上海国際チャンネルの「音楽物語」の司会でレギュラー出演させてもらっているので、こちらの収録やインターネットラジオ番組「Nenkomaの喋っCHINA!」に出演しています。

 その他この夏は広告関連の業務で契約スポンサーのイベント出演や撮影なども多いですね。

 また最近応援してくれるファンのためにファンイベントも開催しています。ファンとの交流はブログなどでもしていますが、やはり生でファンと触れ合うことは、私自身の活力にもなるので、とても大切にしています。

―なぜ中国で活動をしようと思ったのですか?

 これをお話しすると、長くなるのですが…(笑)。

 まず小学校3年生の時に両親と中国旅行をしたんです。まだ子供だったのですが、その時の印象は、大人になってからも鮮明に覚えているほどで、今考えるとあの旅行は本当に特別だった気がしています。父や母もその旅行がきっかけで、中国語を一生懸命勉強するようになったんです。

 高校生の時、東京でスカウトされたのですが、その方のお名前が数年前に他界した母の名前と同じで、しかも不思議なことにその場で「中国語を勉強してみたら」と勧められたのです。これはもう、運命的なものを感じました。
きっと私と中国を結びつける何かがあるのでは、と。その後タレントを続けながら台湾地区で中国語を学び、いずれ中国大陸で思いっきり活躍してみたいという夢を持つようになりました。

 昨年私のマネージャーが上海で「加油! 好男児」というオーディション番組が開催されているのを探してきてくれて、日本から応募してみたんです。その時はまだ大陸に拠点を置いた活動は何となく思い描いていたに過ぎなかったのですが、その番組で上位に勝ち上がることができて、自然にファンがついてくれるようになりました。

 中国人のファンの方からは励ましや応援の言葉をたくさんいただいたのですが、そのなかには日本バッシングのような内容もありました。私の心のなかでは複雑な思いが宿ったのは確かですが、逆に、何か自分の体のなかで化学反応が起きたような、力強い気持ちが湧いてきて、「中国に残ってこのまま活動したい、きっとできる」という自信が生まれました。

―日本語と中国語でブログを書かれていますが、大変ではないですか?

 実は大変なんです(笑)。最近生活が激変し、ブログの更新がなかなかできなかったりしています。ファンの方々のためにはできる限り僕の最新情報や気持ちなどを伝えていきたいので、頑張らなければと思います。

 中国語のブログは基本的な部分を僕が書いて、校正してもらっています。ファンからのメッセージはほとんど中国語で来るのですが、すべてのものに自分自身で目を通すようにしています。

―映画、ドラマの出演予定はありますか?

 まだ詳しいことはいえないのですが、中米合作映画出演の話が来ています。
登場人物に日本人が一人いるのですが、その役をやる予定になっています。9月にクランクインするはずですので、またその時点で詳しい内容をお伝えできればと思います。

―華南地区での活動予定はありますか?

 昨年の国慶節は深センでCCTVのアジア青年芸術祭に日本代表として出演しました。現在上海中心に活動していますが、今年から次第に活動範囲を広げる計画を持っています。

 近いうちに華南地区でも皆様にお会いできると思いますので、その節はぜひ小松拓也をよろしくお願いいたします!

―今年からパイロットのイメージキャラクターになられたそうですね?

 小松 はい。最初お話をいただいた時はとてもうれしかったです。小さい頃パイロットさんのボールペン、シャープペンを愛用していたので、まず身近な感じを受けました。そしてまさかこうしたタレント活動のなかで、しかも中国でご縁があるというのも不思議な感じがしました。

 パイロットさんは世界的なブランドですが、中国市場ではこれからブランドを広めていこうとされている、というお話を伺い、ちょうど私の中国での活動の目標や夢にピッタリ合っていたんです。お互いの関係を大切にしながら、一緒に成長して行けたらこんなうれしいことはありません。

―最後に広東省在住の日本人にメッセージをお願いします

 小松 きっと皆様も中国に住まれている日本人として、日本ではないもの、日本ではできないことを成し遂げようとする夢をお持ちだと思います。私も同じ異国に住む日本人として、皆様と心を一つにして頑張っていきたいと思っています。


小松拓也(こまつたくや)
神奈川県出身。1998年「TOKYO COUNCIL」(台湾)でデビュー。99年NTV連続ドラマ「女医」レギュラー出演、香港映画「流氓師表」主演など、日本、香港地区、台湾地区など、幅広い地域で活動する。03年には、台湾BMGより「一萬個為什麼」でCDデビュー。台湾地区、香港地区、シンガポールで約2万枚セールス。注目新人アーティストで1位に選ばれる。07年に上海SMG東方衛視全国オーディション番組「美特斯邦威-加油!好男児」に出場、上海ベスト4を獲得、中国ベスト20に入れた唯一の外国人として、上海を中心に大陸でも一躍大ブレイク。08年2月からはネットラジオ『ねんこまの喋っCHINA!』http://www.nendoworld.com/にレギュラー出演中。

このインタビュー記事は、『ウェネバー』による提供です。

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