関連写真:そのほかのディズニーに関する写真
趙委員はまず、米ディズニーランドを、世界で最も影響力があり、子供に好かれてきた遊園地と評価。米国内での盛衰とは別に、欧州やアジアにも建設され、大きな成功を勝ち取ったと主張した。自身が実際に訪れた際には「この世の奇跡だ」と感動したという。
しかし、東京ディズニーランドには感銘を受けなかった。米国の「コピー」との感がぬぐえなかったからという。
趙委員は、中国で、民族オリジナルのテーマパークを建設するべきだとして、題材としては「西遊記が最適」と主張した。多くの幻想的な情景があるだけではなく、◆理想を追い求める◆善は悪に勝つ◆知恵により、愚かさを打ち破る――など、現代にも通じる内容が多いからという。
趙委員の構想によると、国が牽引(けんいん)し、文化芸術、科学技術、教育など各界が力を合わせれば、中国オリジナルの大型テーマパークの建設は十分に可能。条件をみて北京、上海、杭州、南京など東部地方に設立してから、西部地域への進出を考えればよい。レベルが高いテーマパークを建設すれば、ディズニーランドに対抗できるはずという。
趙委員は、「ディズニーランドも世界に進出した。中国オリジナルのテーマパークも、その可能性がある」と主張した。
全国政治協商会議は、国政に関する助言機関。立法権は持たないが、委員の提案が採択されれば、政治的に重みを持つ。政府を批判する意見がとり上げられることも、珍しくない。
趙委員は中国で活動を認められている共産党以外の党派のひとつ、民主促進会の上海市副委員長。上海市作家委員会の主席も務めている。
写真は広西チワン族自治区の南寧動物園が披露した「動物版・西遊記」のパフォーマンス。西遊記はテレビドラマ、アニメで放映されたこともあり、今でも中国の子供らに人気抜群の物語だ。(編集担当:如月隼人)
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