2013年に企画が頓挫したと伝えられたイタリアの大ヒットホラー『サスペリア』(77)の再映画化。イタリア映画『ミラノ、愛に生きる』(11)の監督を務めたルカ・グァダニーノがメガホンを取ることに決まり、年内中に撮影が始める予定だという。
EmpireやVarietyなどが伝えた。

【関連】オリジナル版『サスペリア』場面写真

 グァダニーノ監督は14歳の時に初めてオリジナル版を観たそうだが、「私の構想では1977年のベルリンが舞台となる。母親について、そして母性の概念、母性という不屈の力について描く予定だ。内なる声を見つけるさまを描く」とEmpireに語り、そういったことを想起させるタイトルになると明かしたらしい。ドイツの文学と映画に深い関心を抱いているというグァダニーノ監督にとって、東西に分裂していた時代のドイツはまさに取っておきの設定のようだ。

 当初、監督を務める予定だったデヴィッド・ゴードン・グリーンのもとで製作されるはずだったリメイク版には、映画『間奏曲はパリで』(15)のイザベル・ユペールや『エスター』(09)のイザベル・ファーマンが出演することになっていたが、2人はもう出演しないという。
「キャスティングについて今は何も言えないが、近いうちに発表するつもりだ」と、グァダニーノ監督はEmpireに明かし、Varietyには「この冬に撮影する予定」と話している。

 鬼才ダリオ・アルジェントが監督したオリジナル版『サスペリア』は、ドイツにあるバレエの名門校を舞台に、魔女が絡んだ恐るべき殺人事件と魔女の存在に気付いた女子学生スージーに及ぶ恐怖を描いた。グァダニーノ監督のリメイク版ではどのような恐怖が待っているのか、監督の宣言通り近いうちに続報があることに期待したい。