男性スポーツ選手に多い“デキ婚”。実は、これにはちゃんとした理由があるという。


『女医が教える 夜のお悩み相談クリニック』(アドレナライズ)の著者である山下真理子先生は、「多くのスポーツ選手が『大豆プロテイン』を摂取しているからです」と、その理由を明かす。

「大豆プロテインは良質なタンパク質をたくさん含んでいて筋肉がしなやかになるため、スポーツ選手はトレーニングの一環でそれを摂取します。実際に何人かのスポーツ選手にインタビューしたところ、彼らは健康的な体を維持するために植物性タンパク質を摂取しているとのことでしたが、それが結果的に彼らの精子の質の良さにつながっているのでしょう」

“精子の質が良い”とはどういうことか? 進化生物学者で香川大学の安井行雄准教授が説明する。

「量とは『精液の中にどれだけ精子がいるか』であり、質とは『精子の動き』です。精子の数はもちろん多いに越したことはないし、精子の動きが速いと卵子にたどり着く“受精競走“に勝つ可能性が高まりますよね」

つまり、アスリートたちは日常的に大豆プロテインを摂取しているため、精子の“運動能力”まで高くなっているというワケだ。

男なら、誰もが憧れる“質の高い精子”。
とはいっても、大豆プロテインを日常的に摂取するのはハードルが高い。そこで、もっと手軽に精子の質の高められる方法を紹介しよう。


2005年、西オーストラリア大学の進化生物学者リー・シモンズ教授が、興味深い実験を行なっている。異性愛の男性52人(18~35歳)に、異なる2枚のエッチな写真を“おかず”にしてもらい、それぞれの場合の精液検査を実施した。

写真の1枚は女性3人のセクシー画像、そしてもう1枚は女性1人と男性2人のカラミ画像。その結果、カラミ写真を見たときのほうが、精子の質が高くなっていたのである。


その理由はなぜか? 以前、シモンズ教授と共同研究をしたこともある、前出の安井教授が解説する。

「ほかにライバルがいることを脳に認識させることで、精子の競争力を高められます。実験では、慣れによるマイナス効果も指摘されているので、普段あまり見ていないような刺激的な写真が効果的です」

なんと、男の本能で、一時的に精子の質を高めることが可能なのだ! さらに山下先生が、ある“俗説”を否定する。

「精子を濃くするためにオナニーを我慢する人がいますが、それはダメ。我慢すると、亜鉛が消費されて精子の運動能力が下がってしまい、生殖能力の低い精子ができてしまいますからね」

“男らしく”生きることが、質のいい精子への第一歩なのだ。

(取材/菅野光紗)

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