1982年10月にスタートし、今年10月で放送開始30周年を迎えるお昼の長寿バラエティー番組『笑っていいとも!』の4月9日の放送で、まさにサプライズのリニューアルが行われた。

 唯一、放送開始当初から現在まで続いている名物コーナー「テレフォンショッキング」で翌日のゲストを紹介する「友達紹介」が、その日のゲストによる生電話から、タモリが「明日のゲストを紹介します」と切り出し、パネルに翌日のゲストが表示される形式に変更となったのだ。

 9日の同コーナーには、バイオリニストの高嶋ちさ子が出演。タモリから翌日のゲストとして女優・水川あさみが発表された後、つながった電話をタモリが直接受け取って水川と談笑し、そのまま「明日来てくれるかな?」と呼びかけた。

 同局は突然のリニューアルについて、「新コーナーなども含め、あくまで番組の変化の一つ」「今春はこの形式で続ける」とコメントしているが、リニューアルされた原因は明らかだという。

「ゲストは多忙な芸能人ばかりで、あらかじめスケジュールは調整しているが、あくまでも表向きは“ガチンコ”でその日のゲストが生電話で出演交渉して、翌日のゲストに『いいとも!』と承諾させるのが売りだった。ところが、いつからか、その日のゲストと何のつながりもないのに、事務所が同じだとか、ドラマ・映画の宣伝で出演するゲストが続出。今年3月8日の放送では、ゲストの矢田亜希子が大竹しのぶを紹介したが、電話口で大竹に『初めまして、矢田亜希子と申します』と同番組においては放送事故レベルのあいさつ。

大竹が数秒絶句の後、『こんにちは』と返したが、矢田は『いつかご縁があったときにはよろしくお願いします』と、またまたKYなあいさつをした。この一件が今回のリニューアルを決断させたようだが、矢田より少し前に出演した平野綾も自身のTwitterで明日のゲストとして呼ばれることを放送開始前に暴露したばかりか、スタッフと打ち合わせしたことまで書き込んでしまった」(テレビ関係者)

 明らかなマイナス要因での看板コーナーリニューアルは番組の根幹に関わる一大事だが、局内では「区切りのいい30年で歴史に幕を閉じるべき」という声が圧倒的だという。

「とにかく、ここ数年は視聴率が低迷し、平均5~6%台に落ち込んでいる。今年2月7日に日本テレビ系の『ヒルナンデス!』が7.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で初めて同時間帯のトップに立ったが、それ以前から『いいとも』は同番組どころか、他局の後塵も拝していた。以前は、曜日ごとに趣向を凝らしたコーナーを考えていたが、最近は頭打ちで、曜日レギュラーの入れ替えも頻繁」(同)

 もはや、『いいとも』の顔であるタモリ自体のやる気のなさが目立ち、同番組と比べ、自分の好きなテーマを取り上げる『ブラタモリ』(NHK)と『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)では生き生きした表情を浮かべているだけに、そろそろ潮時のような気がしてならないのだが……。