下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 「内閣支持率」58%、「イスラム国対応の安倍政権の対応評価する」60%、「最終的には自己責任」83%、「人質事件の政府対応は適切」90%――。

2人の人質が殺された後の世論調査の結果だ。日本人って本当に素晴らしい。国にきちんと税金を払って、それでいて国に従順で、国に責任を問うなんてもっての外で、もちろん憲法で保障されている生命や安全だって全て自己責任。国の最高責任者の無作為を失策とも思わず、政府を批判する奴は国賊だ! 消費税がアップするのも年金が減るのも、社会保障費が減るのも国がそういっているのだから当然――。安倍政権の国民の洗脳は着々と実を結びつつある。 

第255回(2/5~10発売号より)
1位「『半身まひ状態に――』12歳アイドル『嗚咽の病室』!」(「女性自身」2月24日号)
2位「“のりピー元夫“高相祐一直撃インタビュー ASKAとトランプの思い出」(「週刊女性」2月24日号)
3位「美元ママに! 海外でつかんだ“新しい幸せ”」(「女性セブン」2月19月日号)

 「ももいろクローバーZ」の妹分として売り出し中のアイドルグループ「3B junior」の12歳メンバーがテレビの収録中、意識不明となる事故が起こった。
事故があったのは1月28日、「3B junior」の初の冠番組『3B juniorの星のくず商事』(BS朝日)の収録中、声が変わるヘリウムを吸い込んだ直後に倒れて意識不明となったのだ。これを受けてテレビ朝日は2月4日になって会見を開いたが、事故から1週間もたってからの会見に“隠蔽ではないか”と批判も巻き起こった事件だった。

 テレ朝は会見で「これまではっきりした原因の特定に至っていなかったことや、当初は早い回復が見込まれ、容体の推移を見守っていたことなどから公表を控えておりました」などと釈明したが、このコメントこそ隠蔽を証明したものといえる。そもそも過去にはヘリウムを使用した未成年の事故や死亡例もあり、実際に少女が使用したものは「大人用」だった。にもかかわらず、それを12歳の少女が“仕事”で使用したのだ。しかも“大人”のスタッフの指示によって。
もちろん局サイドの責任も重大だ。

 しかし案の定、同じスネに傷を持つテレビ各局の情報番組やワイドショーはこれを取り上げるはずもなく、黙殺したまま。だから、多くの人はそんな事故があったことすら知らないのではないか。そんな中、今週の「自身」は事件を掘り下げて報じている。そこから浮かび上がってくるのが、テレビ局の隠蔽体質と事故に対する反省なき姿だ。

 そもそもテレ朝は“少女”の実名も書かしていない。
これは本人や家族の意向もあるが、すでに芸能界で活躍しているグループなのにあまりに不可解だ。また「自身」が会見の2日後にテレ朝に少女の状況を聞いても、「状況は会見のときと変わっていません――」と歯切れが悪い回答だった。要するに「食事をすること」はできる、しかし「意識は完全に戻っているわけではない」という状態らしい。しかも関係者によると体の半身が動かない“まひ状態”にあるといい、また専門医師は「障害が残る可能性」も示唆している。

 問題は誰に責任があるか、だ。これまで番組収録などでタレントが事故に遭うことは度々あった。
しかしテレビ局、下請け制作会社、所属事務所などの力関係で責任の所在は曖昧にされることが多い。しかし、今回は12歳の少女に後遺症が残る可能性さえある事故だ。警視庁は業務上過失傷害の疑いで関係者に事情を聞いているというが、これについて「自身」では興味深い弁護士コメントが掲載されている。

「局が制作会社に制作費を払って一任していれば、制作会社の責任が問われます」
「状況によっては、ガスを用意して渡したADも責任を問われるかもしれません」

 愕然、である。局ではなく制作会社の責任! ではテレビ局に対する責任はどうなるのか? それに関して「自身」では触れていないが、巨大資本を持つテレビ朝日に比べ、どんなに大手でも制作会社の責任となれば、賠償金の支払い能力も格段に下がる。しかも当然ADに責任があるとしても、制作会社の雇ったバイトや派遣の可能性もある。
テレビ局の下請けシステムの元、どんどん責任がうやむやになるということだ。

 まるで原発事故を起こした東電の孫孫孫下請けシステムでの無責任ぶりや、自社の記者を危険地帯に派遣せず後藤健二さんのようなフリーランスから安いギャラで映像を買うマスコミの姿、そして「自己責任」の元、国の責任を放棄する安倍政権ともオーバーラップする事態でもある。責任の所在が下へ下へと降りて行き、最終的には霧散してしまう。

 テレ朝は今回の事故で検証委員会を設置したが、その委員長は同社の常務。これでは本当の責任の所在や原因などの解明、今後の事故防止などはなから期待できそうもない。12歳のアイドルの卵に最大限の治療と、回復を祈りたい。


 いやはや、3度目となった小向美奈子の覚せい剤所持での逮捕だが、意外性は何も感じなかった。「やっぱり」。一度手を出したクスリはやめられないものなのか。そんなことを思っていたら「週女」に覚せい剤に関係した驚きの記事が掲載されていた。2009年に覚せい剤で逮捕されたのりピーの前夫・高相祐一の独占インタビュー。しかもタイトルを見ると妻のことでも自分のことでもなく、どうやら同じ覚せい剤のASKAについて語っているらしい。はあぁ。

 そうなんだよね。ASKAが釈放され入院した病院には、高相が同時期に入院していたんだった。しかも高相だけでなく作家の石丸元章も一緒。当時、メディア業界ではこのことは結構な話題になっていた。溜息と失笑まじりに。

 高相にとって、このことは格好のネタだったようで、トークショーに登場して「ASKAが洗濯物干し場にココナッツサブレを干していた」なんて暴露し、“ジャンキーのオフ会”も計画しているとか。高相にとって久々に手に入れた自分も一緒に注目される“ネタ”だから、もちろん「週女」のオファーに喜んで応じたのだろう。ここでもサービス精神旺盛だ。

「ASKAさんも部屋や食事など、みんなすべて一緒でしたよ」
「いつも香水をつけていて、“ASKAさんのニオイ”っていうのがありましたね」
「トランプをやろうって誘えば、絶対にやってくれるし。一緒に『大貧民』やりましたよ」

 しかしASKAネタもそう多くはなかったらしく、ついでに(?)高相の話も聞く「週女」。すると高相は息子から「パパはパパだから、嫌いになるわけではない」と言われたこと、「でも、ママのことはあんまりしゃべらないでね」と釘を刺されたことなどを披露した。息子を使ってのお涙頂戴エピソードを披露し、社会復帰をアピールする高相。だが、全然信じられないよ!  そう思わせるエピソードも掲載されていた。それはASKAが入院した当日、高相は独房に入れられていたことだ。その理由は――。

「ポケットの奥に入っていた(タバコの)吸い殻と紅茶の葉っぱを紙で巻いて。ライターがないからコンセントに針金を差してバチバチバチッて。それがバレてしまった」

 だめだ、こりゃ。
 
 お久しぶり! の美元の“今”を「セブン」が報じている。成田空港でその姿を偶然キャッチしたらしい。記事によると高嶋政伸との離婚直後、シンガポールの投資家と交際報道があった美元だが、13年末に無事再婚し、子どもにも恵まれていた!! 成田空港で美元は小さな子どもを胸元に抱き、優しいまなざしで子どもの小さな手をギュッと握っていたとか。なんとも幸せそうな美元。やっぱり男と女は相性ってあるんだな。高嶋とは合わなかっただけ、そう思いたい。これ以上高望みせずシンガポールでお幸せに!