入れ墨を消したくても消せない……元プロ野球選手の“番長”清原和博が全身に入れている入れ墨について、知人が除去をアドバイスしたところ「それは難しい」との返答があったという。

「本人は理由をハッキリ語らなかったんですが、ほかで聞いたところでは、背を向けられない人に彫ってもらったので、今さら除去することができないそうです」

 清原は昨年12月、米大リーグで活躍した“大魔神”佐々木主浩の野球殿堂入りを祝う祝賀会に出席。

このとき、佐々木が周囲の目を気にせず「入れ墨を全部消して出直せよ」と清原に言い放ったと伝えられるが、知人によると「清原さんと親しいテレビプロデューサーも同じ助言をしたと聞く」という。

 入れ墨が問題であることは、周知の事実だ。清原は2008年の引退直後、右のふくらはぎ全体を覆うような龍の入れ墨を入れた。その後、左胸から背中にかけて巨大な昇り龍の入れ墨を追加しているが、これが清原の露出が減った一因でもあった。

 引退後、所属していたオリックスが清原のヌード写真集を企画していたことがあった。08年8月18日、清原は西武ドームでの試合後に「現役選手として最後の誕生日を、ここで迎えられてうれしかった」と、事実上の引退発表をした。
この4日後、オリックスは営業会議で“清原引退プロジェクト”と称したチームを発足させ、清原の引退記念グッズ製作を開始。その中に「ヌード写真集」のプランもあった。格闘家を指導するトレーナーを付けてトレーニングしていた清原の“現役最後の筋肉美”を、DVDと連動して披露させるというものだった。

「しかし、これがまさかの入れ墨で吹っ飛んでしまった」と話すのは当時の関係者。

「球団の“便乗ビジネス”ではありましたが、写真集を計画した担当者は、長く清原の広報にも尽力してきた人で、引退する清原に大きな印税が入るようにと考えたものでもあったんです。その話を清原本人の耳にも入れていたのに、入れ墨を入れてしまって話はパー。
『清原とは口を利きたくない』というほど怒っていました」(同)

 これはテレビ関係者も同じで、過去の番組出演では盛り上がった腕の筋肉が画面で映えるため、タンクトップなど薄着のケースが多かった。しかし、ふくらはぎと併せて左肩にも龍の一部がのぞくため、軽装での出演はすべてNGとなってしまった。

 この入れ墨がさまざまな障壁を生んでいることが元夫人の亜希さんの耳にも入り、彼女が野球関係者に「入れ墨を消させるので、球界で仕事をさせてほしい」と嘆願した話まであった。これはその後の薬物報道の前の話であり、「入れ墨を入れた人物が、暴力団と付き合いのある関係者だというウワサもあって、入れ墨は彼の人生を台なしにした大きなきっかけだった」と関係者。

 頑なに入れ墨の除去を拒んだ清原の周囲からは次々に人が消え、最愛の妻だった亜希さんとも離婚。仕事は激減し、地方パチンコ店の営業に出るほどの苦境に陥った。
ここまでの事態に陥っても入れ墨の除去に応じないというのであれば、本人がそうしたくてもできないなんらかの事情があるのかもしれない。
(文=ジャーナリスト・片岡