過去のホステス歴から「清廉性がない」と内定を取り消されたものの、法廷闘争で入社を勝ち取った日本テレビの笹崎里菜アナウンサーが、中山秀征片瀬那奈がMCを務める日曜朝の情報番組『シューイチ』で初レギュラー出演することになったが、局内での評価は決して明るいものではないようだ。

「そりゃ、会社とモメて入ってきた人ですから、積極的に使いたいという人はいなかったですよ。

一時的に視聴率を稼げるかもしれませんが、“何かあれば弁護士を立てて争ってくるような人”というイメージから『説教しただけで“パワハラ”とか言われそうで怖い』なんて声が聞こえたり、仕事はやりにくい。でも、こんな話は局内ではできませんから、表向きはニコニコ大歓迎ってフリをしていますけどね」(日テレ局員)

 というのも、笹崎アナは法廷での和解条件に「この訴訟の影響で不平等を受けないよう、日テレに確認」「仮に不平等が起きて笹崎さんが局内のコンプライアンス部門などに訴えた場合、同局が改善する」というものが入っている。つまりは、笹崎アナが仕事環境に不満があった場合、改善させることができるというもので、受け入れた側は、ちょっとした爆弾を抱えたようにもとれる話だ。

 もっとも、今回の『シューイチ』出演は6月までに内定していたもので、局員は「番組編成を決める編集局が、和解条件に逆らわないよう絶妙な番組を与えたと思う」という。

「日テレにとって日曜朝の情報番組は20年以上続いた『ザ・サンデー』からの流れをくむ重要なポジションで、そこで最初からコーナーも担当させるのですから、文句はつけられないと思います。ただ、笹崎アナを局の主力に据えたかといえば、そうではないです。
『シューイチ』は週1の日曜だけ。主力として鍛えたいなら平日の帯番組に配置するはずで、こちらは週5日なので、キャリアの積み方が段違い」(同)

 平日の帯番組といえば、『ZIP!』(毎週月~金)には、同期の平松修造と尾崎里紗が配置された。

「2人は、局が本当に期待している優等生だといえますよ」(同)

 『シューイチ』は、2013年入社の後藤晴菜アナが昨年までレギュラー出演していたが、キュートなルックスで人気はあるものの、確かに主力アナとして使われている印象はない。笹崎アナの知名度は絶大でも、決して出世コースに乗ったというわけではなさそうだ。

 色メガネで見られているせいか、メディア向けのコメントひとつでも、他のアナと比較されていると局員。

「尾崎アナは『視聴者の方に爽やかな朝の時間を過ごしてもらいたい』と視聴者を気遣ったり、番組を盛り上げたいという内容の話が目立って、周囲の評判も上々。
でも、笹崎アナは『自分のやりたいことを見つめる』とか『人と関わる仕事がしたかった』とか、自分目線の言葉が目立っていて、こういうタイプは自分の見られ方ばかり気にするので制作サイドは使いにくい。いずれにせよ注目度が高いので、今後の出演では、アナとしての力量をいちいちネットで話題にされそう」(同)

 日テレでは女子アナを含めた新人女性には、先輩の男性局員たちが食事に誘うなどして親睦を深めるのが通例だというが、笹崎アナの場合は変に局内で注目されているから誘いにくいという人も多いようだ。

 それでも、かなり肝が据わったタイプという評判もある笹崎アナは、自らの性格を「褒められたら伸び、けなされたら燃える」とするだけに、周囲の目がどうあれ、我が道を行きそうな感じではある。
(文=和田修二)