SMAP中居正広が4月24日、熊本地震の被災者300人以上が避難している熊本市立長嶺小学校でお忍びの炊き出しを行ったことに、「ジャニーズ離脱の予兆」と見るファンが続出している。SNSを中心にその活動が大きく伝えられている一方、取材した大手メディアがないことから、「ジャニーズと一線を引いた活動は、事務所からの近い離脱を暗示している」と見る向きがあるのだ。



 中居は今年1月のSMAP独立騒動の中心人物だったとささやかれ、「退社した元マネジャーと最も親しく、ジャニーズが本業とする“歌って踊る”ライブ活動をできるだけ避けるタイプ」とスポーツ紙記者。SMAPは騒動後の3月、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのCM契約が終了してメンバーのそろうCMがなくなるなど、現在は仕事が減少傾向にある。4月スタートのテレビドラマを見ても、大野智松本潤は主演を決めたが、SMAPでは稲垣吾郎が『不機嫌な果実』(テレビ朝日系)で主役から数えて6番目にあたる脇役キャスティング。中居自身は冠番組4本、司会番組6本でその活躍に変わりないが、近い将来に徐々に出演番組が減っていく不安がないこともない。それだけに、秋の契約更改時に独立するという説も、いまだくすぶっている。

 ネットユーザーの証言によると、被災地に現れた中居は、ニット帽にサングラス、マスク姿で炊き出しに参加、自ら料理を振る舞ったという。
当然、国民的人気グループのメンバーが“顔バレ”しないはずもなく「中居クンだ!」と人々が集まったというが、中居は「撮影はやめてね」と言いながらもサングラスとマスクを取って、笑顔で握手していたという。

 思えば中居は、2011年の東日本大震災の際も、福島県の被災地をプライベート訪問して炊き出しに参加しており、今回の行動に他意はないかもしれないが、ジャニーズ担当のスポーツ紙記者に言わせれば「ジャニーズ事務所としては、面白く思っていないところはある」という。

「こういうときだから口が裂けても言えないことではありますけど、事務所側にはタレント全体で足並みそろえたチャリティー活動をしたいという思惑がありますからね。一方、中居クンが東日本大震災のときに単独で動いたのは、事務所全体で動くと行動が遅くなるという考えがあったからだそうです。それを後押ししたのが、当時のマネジャーでしたが、今回はそのバックアップもない。それなのに本人は、事務所の意向を無視して自分を貫いた形です。
サングラスとマスクをしたのは顔バレを恐れたんじゃなく、プライベートで行っているというのを無言で示した形で、表向き事務所側が文句を言えない状況を作りました。でも、そうなると事務所との関係は、なおギクシャクしますよ」(同)

 東日本大震災の際、中居の個人的なボランティア活動に関しては、ジャニーズ関係者から「彼ひとりが先行して行動してしまうと、ほかのジャニーズタレントがまるで何もしていないように見えてしまい、各地から『ほかのタレントは来てくれないのか』という問い合わせもあった」と不満も聞かれていた。

 実際、ジャニーズ事務所は、東日本大震災の際に誕生した支援プロジェクト「Marching J」を通じて募金を呼びかけ、イベントに募金箱を設置するなどしたが、「お金を集めるより、タレントに来てほしい」という要望が噴出。中には「使途がわからないと募金できない」と、ジャニーズの支援活動に不信感を募らせる声まで聞かれている。

 一方の中居に対しては、「来てくれるだけで元気が出た。地震の恐怖を忘れられた」「すごく忙しいのに仕事の合間を縫って来てくれた思いやりが伝わって、自分も頑張ろうと思った」と感謝ばかりなのを見ると、まるで先の独立未遂騒動でも起こった「SMAPがかわいそう、ジャニーズ事務所はひどい」という印象を蒸し返したよう。


 また、ファンの間では「熊本で支援イベントがあったら、SMAPだけ外されるのでは」「事務所の仕事に背を向けて熊本入りしたから干される」といったウワサまで飛び交う始末。

 被災者支援をめぐるスタンスが、中居とジャニーズを、さらに遠ざけてしまうのか? ファンの心境を複雑にさせる“余震”が続く――。
(文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)