【韓国】朴槿恵大統領ついに弾劾訴追案可決へ 海外も注目したスキャンダルの結末

【韓国】朴槿恵大統領ついに弾劾訴追案可決へ 海外も注目したスキャンダルの結末

9日午後3時より韓国では国会本会議が開かれ、朴槿恵大統領の弾劾訴追案が可決。職務の停止が決定した。世界中が注目したスキャンダルをまとめてみた。

朴槿恵大統領、職務停止へ 弾劾訴追案可決

9日、午後3時より韓国国会にて朴槿恵大統領の弾劾訴追案の採決が始まり、賛成多数で可決となった。これで朴氏の大統領職務停止が決定。180日以内に憲法裁判所が妥当性を判断され、認められれば大統領職を解かれることとなる。

弾劾訴追の可決には国会議員の3分の2以上の賛成が必要だが、朝日新聞によると、報道官役を務める議員は「私たちは可決されると確信している」と見解を述べたと報道されている。

11月29日には、再来年2月の満了を待たず辞任する意向を表明した朴氏。「自ら辞める」のと「弾劾訴追採決で可決され辞めさせられる」のとでは大きく意味合いが異なってくるため、なんとか後者は避けたかったのだろうが、韓国国民の怒りは収まらなかったようである。

弾劾採決 発端は親友で「妹」・崔順実容疑者の国政介入

事の発端はというと、朴大統領の親友で、「妹」のような存在でもある崔順実容疑者の国政介入や機密文書流出が発覚したことだ。実質朴大統領を操っていたのは崔容疑者という疑惑も浮上し、韓国国内ひいては全世界にまで激震が走った。

すぐに崔容疑者は逮捕され、朴大統領も大統領就任後の”一定期間のみ”一部資料を崔氏に渡した事を認め謝罪。自身も捜査を受け入れると表明したものの、みるみるうちに支持率は急低下。歴代最低の5%をマークした。

崔容疑者娘の不正入学に大企業の私物化も?セウォウル号事件まで再浮上 スキャンダル続出

連日デモも 激化する朴大統領退陣要求

崔容疑者の逮捕後、朴氏の周辺は芋づる式に様々な疑惑が浮上し、既にその一部は事実と認められている。

大企業の私物化
崔容疑者は、大統領府主席秘書官である安鍾範容疑者と共謀し、崔氏が設立したスポーツや文化の振興を目的とした2財団に、大企業から多額の寄付金支援を要請したという。その2財団の設立には韓国大統領府が関与したとされており、認可は一日で降りたという。

崔容疑者の娘名門大学に不正入学
崔容疑者の娘が、名門・梨花女子大学に不正入学していたという監査結果を韓国教育省が発表。不正入学のみならず、不正に単位を取得していたことも分かった。

【セウォル号事件、朴氏の動向がわからない空白の7時間が】
多くの被害を出したセウォル号沈没事故。朴槿恵大統領に当日連絡が取れなかったことや、事故発生直後の当日の行動が7時間にわたって明らかにされていないことが浮き彫りになり、「救出対応の初動が遅かった原因」として批判を浴びた。その後、複数の韓国メディアによると、朴槿恵大統領が美容師をよんで一時間半にも渡って髪をセットしていたことが分かっている。

連日デモも 激化する朴大統領退陣要求

これらのスキャンダルを受け、韓国国内ではデモが激化。ソウル市内では100万人以上が集まることもあった。


また、女性リーダーが起こしたスキャンダルゆえに、韓国国内では「女性嫌悪」の風潮が高まっている。そのため、デモの最中に嫌がらせや性犯罪の被害に遭う女性が続出したことも問題となった。

次期大統領候補は「韓国のトランプ」!?今後はどうなる韓国政府

朴大統領の弾劾が決まった今、気になるのは次期大統領選だ。

jiji.comによると候補として、最大野党「共に民主党」の文在寅元代表、韓国外相を務め、2007年、事務総長に就任した潘基文事務総長、その過激な発言から「韓国のトランプ」と呼ばれているソウル郊外・城南市の李在明市長らの名前が挙がっている。

180日以内に憲法裁判所が弾劾審判を行い、認められれば朴氏は大統領失職。その後60日以内に次期大統領選が行われる。いずれにしてもそう遠くない未来、彼らのうちの誰かが大統領になる可能性は高いと言えるだろう。

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