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東急ハンズが近くになくて、自分でつくるしかなかった。情景師アラーキー『凄い!ジオラマ』生の凄み

2015年5月1日 10時50分 ライター情報:オグマナオト
趣味の世界を極めるあまり、とんでもない境地に達する人をたまに見かけることがある。

『凄い!ジオラマ』を上梓した情景師アラーキーこと、荒木智さんもそんな人物だ。
テレビでもおなじみ、情景師アラーキーこと荒木智さん

普段は家電メーカーのプロダクトデザイナーとして働きながら、アフター5と休日のわずかな時間を全てジオラマに捧げ、超リアルなミニチュア情景の世界を創作。「タモリ倶楽部」「マツコ&有吉の怒り新党」「めざましTV」などのテレビでも何度も取り上げられている。

そんな荒木さんのジオラマ作品をまとめた本『凄い!ジオラマ』の発売を記念して、ゴールデンウィーク期間中、東京・巣鴨にあるジオラマ・ミニチュア・情景模型の専門店「さかつうギャラリー」、そして新宿マルイで「”凄い!ジオラマ”展」が開催されている。本書で収められているジオラマを生で鑑賞できるとあって、巣鴨の「さかつうギャラリー」で展示の様子を取材。会場にいた情景師アラーキー・荒木さんに話を聞いた。

     *   *   *

「母親から幼稚園のときに『箱庭遊び』を教えてもらったのがジオラマにハマったキッカケです。贈答品のお菓子が入ったブリキ缶のフタに、庭から持ってきた小石や苔、小枝を指してそこにお気に入りのミニカーを置いたら、そのリアルな情景にビックリしたのをよく憶えています」

幼少時代からジオラマ観を養っていた荒木さんが本格的にジオラマづくりを始めたのは中学時代。知り合いのお兄さんが持っていた専門誌「ホビージャパン」に出会い、その本を眺めながらジオラマ作りを手探りで始めたという。

「悔しいのは、雑誌に『この材料は東急ハンズで買えます』とか書いてあるんですよ。でも、当時は九州に住んでいたので近くにハンズはない! ないものは自分で作るしかないから、工夫するわけです」

突き抜ける人の共通点、それは「ないものは創意工夫で生み出していく」というバイタリティであり、イマジネーションだ。

「たとえば、壁の補修剤に『ドフィックス』っていうブランドがあるんです。雑誌には<『ドフィックス』を使いました>と書いてあるんですけど、近所の画材屋の親父さんに聞いても『ドフィックス』が何かわからない。だから、自分で『ドフィックス』という単語に憧れて、たぶんこんなものだろう、とトライ&エラーを繰り返しながら、技術を磨いていきました。今、ジオラマを作る上でのベースの知識・技術は、ほとんど中学時代に確立したものですね」

といっても、高校になると「ジオラマとかプラモデルなんか作ってもモテない!」という残念な事実に気づき、一時期ジオラマ作りから離れてしまった荒木さん。

ライター情報

オグマナオト

福島県出身。『週刊野球太郎』『web R25』を中心にスポーツネタ、野球コラムを寄稿。構成した本に『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』『福島のおきて』など。

URL:Twitter:@oguman1977

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