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「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」をクラシックバレエから考察してみた

2013年10月31日 11時00分

ライター情報:久保内信行

大ヒット。全国で絶賛公開中

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10月26日から公開された「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」は、テレビ版本編のその後を描く全くの新作としてファンの期待も大きく、公開日には全国で最速レイトショーも行なわれメディアでも大きく報じられました。

待ちに待った新劇場版は、前半はファンサービスてんこ盛りのオールスター総登場! 後半はどんでん返しアリの内容で、ファンの間では喧々がくがくの大議論を巻き起こしています。

すでに一回目を鑑賞した後に「あのシーンはどういう意味なんだよ!?」と本編を見直して二回目に備えている人も多いハズの「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語」。今回はそんな人のためにネタバレはできるだけ少なめに、劇場版ならではの演出について書いていきたい。

そもそも、「魔法少女まどか☆マギカ」は、劇団イヌカレーを起用してシュールレアリズムの影響を感じさせる大胆な演出と、ちりばめられた「不思議の国のアリス」や「マザーグース」のおとぎ話に、ゲーテの「ファウスト」などの意匠を取り込むことで、これまでの魔法少女アニメと違う独特な雰囲気を醸し出しています。すっかり有名になった「ワルプルギスの夜」もドイツ民話がもとで、ゲーテの「ファウスト」でも登場する魔女の夜会のこと。まどか☆マギカでは、複数の魔法少女の怨念が生んだ魔女とされており夜会の意味もいかされています。
映像では、白と黒の市松模様のタイルというチェスの盤を模したデザインは「不思議の国のアリス」が発祥と枚挙にいとまがありません。より深くそのあたりを知りたいかたは、「超解読 まどかマギカ」などを読んでいただくとして、テレビ版になく今回の新編劇場版から大きく扱われるようになった演出には新たにクラシックバレエの意匠が加わっています。冒頭シーンからバレエのポーズが影絵で何度も示され、それぞれの魔法少女たちの変身シーンでもバレエのポーズからスタート。このバレエの影絵は気になった人も多いはずです。

誰もが気付くバレエのポーズだけで無く、新編劇場版の戦闘シーンには、有名なクラシックバレエから題材をとったと思われるイメージカットが多数見ることができます。一点だけあげると、たくさんの戯画化されたミニチュアのほむららしき姿が行進するシーンなどが劇場版の要所要所に見て取ることできます。
これらのストーリーには直接関係ないように見える意味深なカットは、クラシックバレエの有名演目であり三大バレエと言われる『くるみ割り人形』や、『白鳥の湖』、『眠れる森の美女』のチャイコフスキーの手がけたバレエのシーンを抽象化してつかっているように見えます。

ライター情報

久保内信行

ライター&編集。経済誌からデジタル文化、アニメやPOPミュージックまで節操なく活動中。株式会社タブロイド代表。 『カオスアニメ大全』『iPhone/iPod touch Application Guide』など著書多数。猫と過ごせればゴキゲンです。

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