今注目のアプリ、書籍をレビュー

0

「新人で歌やイベントがNGなら仕事が難しい」変わりゆく声優の現状をプロが真剣討論

2015年5月11日 10時50分 ライター情報:小野憲史
このエントリーをはてなブックマークに追加

声優の仕事の広がりや奥深さについて、熱いトークが繰り広げられた黒川塾(二十五)

( 1 / 3 )

[その他の写真を見る]

「街を歩いて声が聞こえると、それは声優の仕事」

コンテンツ研究家の黒川文雄主催で行われた勉強会「黒川塾(二十五) エンタテインメントの未来を考える会 声優は一日してならず…声優事情変遷史」では、声優業界の知られざる側面や仕事論について議論されました。登壇者は「ドラゴンボール」のピッコロ大魔王役などで知られる古川登志夫。「ふたりはプリキュアSplash Star」の美翔舞役などを演じた榎本温子。業界最大手の青二プロダクションでマネージャをつとめる池田克明、81プロデュースのマネージャ百田英生です。

いわゆる「アイドル声優」が注目を集める昨今。しかし池田はテレビやラジオのCMナレーション、館内ナレーション、カーナビの音声、はたまたプロレスのリングアナや、電車の車内放送なども声優の仕事だと明かしました。事実、JR東日本や東京メトロなど、車内放送の多くでボイスを担当しているのは同社所属のクリステル・チアリ。池田は若い頃に街を歩きながら「営業先がたくさんある」と興奮したというエピソードを披露しました。

一方でアニメ声優に限定しても、仕事の幅はどんどん拡大中。榎本は「新人で歌やイベントがNGなら仕事が難しい」と明かしました。デビューして18年目ながら、すでに2~3回くらい仕事の仕方が変わったと言います。最近ではニコニコ生放送の影響力が大きいとのこと。「今でも敬遠する声優が少なくありませんが、積極的に受け入れることにしました。プロとアマの境界線が曖昧な世界だけに、プロとしての魅力を表現していきたい」(榎本)。配信時代を迎えて業界のあり方から変わっていくため、仕事も変えていく必要があると語りました。

古川は録音技術の進化によって演技の仕方も変わってきたと指摘。昔は声を大きく出せと言われましたが、今では囁くような声でもマイクで拾えるようになり、時にはそうした演技を求められることもあるといいます。実際、学園物アニメの「たまゆら」では若手に混じってベテラン声優まで、囁くような演技をしていたのだとか。それをみて古川氏も「10代の女子の繊細な感情を表現するには、メリハリの付いた声ではダメなのでは?」と推測したそうです。「監督に確認したところ、その通りですと言われました」(古川)

ポイントは変化に対応していくこと、その中で自分の個性を失わないこと。古川は(古川ですら!)「どんな仕事でもオールマイティにできるようにした。

ライター情報

小野憲史

主夫ときどきゲームジャーナリスト。趣味でNPO法人IGDA日本代表

URL:Twitter:@kono3478

コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品