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第一印象の良い人には気を付けろ。映画「プリンセスプリキュア」宮本監督に聞く

2015年11月22日 08時30分 ライター情報:青柳美帆子
プリキュア史上初の3本立て「映画Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!」、3DCGの中編作品「プリキュアとレフィのワンダーナイト」宮本浩史監督&CGプロデューサーの野島淳志Pインタビュー。
後編では、CGでドラマを描くこと、作品の軸になっているものについてうかがった。

【インタビュー前編はこちら:プリキュアはずっとかぼちゃを頭にかぶっている予定だった。映画「プリンセスプリキュア」宮本監督に聞く

豊かな感情表現を可能にした新しいシステム


──「ワンダーナイト」では、とにかくキャラクターの表情がかわいくて、感情移入してしまいました。

宮本 ある意味、今回一番こだわったのはそこですね。『CGWORLD』11月号でもお話したんですが、今回の中編と後期EDから、新世代のCGシステムを導入したんです。このシステムだと、大きく変形させたり、変形させた上で動かしたり、動き同士を組み合わせても壊れない。アニメーターがカットの中でモデリングができてしまうんです。変顔のようなカットも、モデリングを発注するのではなく、カットの中でできてしまう。
ショックを受けるフローラの表情は「変顔」のような表現。とても自然!
(c)2015 映画Go!プリンセスプリキュア製作委員会

──そのシステムだと、アニメーターの作業数が減るんですか?

宮本 ……増えますね……(笑)。できることが増えるということは、アニメーターがやりたいことが詰め込めるようになるということなので。正直、アニメーションを作るのはどんどん大変になってきています。

──なるほど……。バトルしていく中でプリキュアやレフィが傷だらけになる、いわゆる「汚し」表現もありましたが、上品に見えました。

宮本 「ワンピース」の頃から、汚し表現はこだわっていたんですよ。通常ああいう表現は、表面に汚れのテクスチャを貼り付けるものなんですが、今回はあえてそれをやらなかった。カットに合わせて、印象的にぐっとくる汚れや傷を描きたくて。後半は、全カット、そのカット用のカメラに合わせて、3DCGのソフト上で汚れの線を置いています。2Dの作画とあまり変わらないですね……(笑)。

レフィは性格のいい子じゃない


──そういった丁寧な表現で描かれるドラマ部分。すべてを通して、レフィの表情がとにかくすごく豊かですよね。序盤でフローラたちに上目遣いで助けを求めるシーンは、ものすごくかわいいなあと……。

宮本 ああ……(笑)。あのシーンは、実はよろしくない思惑があってですね。レフィ自身、けっこう計算してこの表情をしているんですよ。ちょっと上目遣いでウルウルした目を見せれば、プリキュアたちが手伝ってくれるだろうという思惑があるんです。

ライター情報

青柳美帆子

フリーライター。1990年(平成2年)生まれ。オタクカルチャー・イベントレポ・明るいエロス・少女革命ウテナなどを中心に執筆しています。

URL:青柳美帆子のまとめ

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