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今夜スタート「植木等とのぼせもん」クレージーキャッツの面々の華麗なる家系と逸話

2017年9月2日 11時00分 ライター情報:近藤正高
今夜8時15分からNHK総合で土曜ドラマ「植木等とのぼせもん」がスタートする。高度成長期、コミックバンド・クレージーキャッツのメンバーとしてテレビや映画で大活躍し、歌手としてヒット曲も多い植木等(演じるのは山本耕史)を主人公に、その付人の松崎雅臣、のちの小松政夫(同、志尊淳)との師弟関係が描かれる。
ノンフィクション作家・戸井十月による『植木等伝 わかっちゃいるけど、やめられない』(シーオーツー)。巻末には小松政夫らのインタビューも収録

植木等やクレージーキャッツについては、植木が2007年に亡くなる以前より多くの人が語っており、関連書も多い。今回のドラマは、小松政夫の著書『のぼせもんやけん』が下敷きになっている。さらに放送にあわせて『時代とフザケた男』(扶桑社)、『昭和と師弟愛 植木等と歩いた43年』(KADOKAWA、9月28日発売予定)と小松の著書の刊行が続く。

植木等と小松政夫の出会いなどは、ひとまず今夜放送のドラマ第1回に譲るとして、この記事では予習がてら、クレージーキャッツの面々をはじめ二人を取り巻く人々を紹介してみたい。

卑怯なことが大嫌いだったハナ肇


まずは、クレージーキャッツのリーダーで、ドラム担当のハナ肇(はじめ)。今回のドラマでは山内圭哉が演じる。

1930年東京生まれ。本名は野々山定夫。実家は池袋で水道工事業を営んでいたが、父親が亡くなり、長男である彼が家族を支えるべく家業を継ぐ。一方で、ミュージシャンに憧れて、夜はバンド活動にいそしんだ。

1955年、のちの渡辺プロダクション社長・渡邊晋に持ちかけられ、犬塚弘らとバンド「ハナ肇とキューバンキャッツ」を結成。以後、メンバーチェンジを重ねながら、グループ名も「ハナ肇とクレージーキャッツ」と改める。ジャズ喫茶や米軍キャンプをまわりながら、演奏中にギャグを披露する彼らに、ある米軍将校が大喜びして「ヘイ、クレージー!」と声をかけたのが、その名の由来となった。この間、べつのバンドから谷啓、さらに植木等が移ってきて、ハナ・犬塚・安田伸・石橋エータローの6人がそろう(のち桜井センリが加わり7人組に)。

ハナは卑怯なことが大嫌いで、「悪事を働くなら、正々堂々とやれ」と言うような独特の正義感の持ち主だったらしい。他人への気遣いも人一倍だった。付人のなべおさみが、歌手の梓みちよのショーに出演したときには、こんなことがあったという。舞台の様子をテレビで観たハナは何を思ったのか、なべを自宅に呼び付けた。「おまえはいつからそんな卑しい舞台やるようになったんだ」と怒るハナ。しかしなべにはどこが悪かったのかまるでわからない。

ライター情報

近藤正高

ライター。1976年生まれ。エキレビ!では歴史・科学からドラマ・アイドルまで手広く執筆。著書に『タモリと戦後ニッポン』(講談社現代新書)など。愛知県在住。

URL:Culture Vulture

コメント 1

  • ゲコッ!! 通報

    昭和が好きだね、みんな。生まれてくる時代、間違えちゃったんだろう。

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