今注目のアプリ、書籍をレビュー

2

コレクターズ30年越しの武道館“永遠のネクストブレイクバンド”がブレイクしない理由がわからない

2017年3月3日 11時00分 ライター情報:寺西ジャジューカ
コレクターズが売れない理由がわからない。武道館ワンマン公演を果たしたバンドに、厳密に言うとこの疑問は適当じゃないのかもしれない。でも、やっぱり全然足らない。

まさか、「モッズ」というスタイルに二の足を踏むリスナーがいるわけじゃあるまいし。客観的に見ても、当たり前のように武道館に到達してなきゃいけないバンド。奥は深く、間口が広い。コレクターズの2ndアルバム『虹色サーカス団』(1988年)について「一曲ごとに映画一本観たくらいの充実感を味わえる、凄いアルバム」とコメントを寄せたのは、スピッツの草野マサムネである。

コレクターズのリスナー一人ひとりに、コレクターズにまつわる思い出はあるはず。私のコレクターズとの出会いは、(あまりにベタで恥ずかしいのだが)彼らの6th『UFO CLUV』(1993)であった。
テレビ埼玉の音楽番組で目にした「世界を止めて」のPVに一発で心奪われ、この曲が収録されていた『UFO CLUV』を購入。家に帰って聴いてみたら、初めから最後まで、全てがパーフェクト。今聴き終わったばかりなのに、また聴きたい。一から、すぐに聴き直したくなってしまう。「文句なし。捨て曲なし!」なんて作品に出会ったのは、筆者にとってこのアルバムが初めてじゃなかったかと思う。
当時、中学生だった私は洋楽を聴き始めたばかりで、“そっち側”へシフトしたくてウズウズしていた。その衝動の背中を、コレクターズは完全に押した。何しろ、コレクターズ以外の邦ミュージシャンによるCDを一斉に売りに出してしまったのだから。岡村靖幸も、ブルーハーツも、ユニコーンも、何を血迷ったか全部売ってしまった。今から思うと明らかに正気じゃないのだが、「日本のバンドはコレクターズだけで十分!」と決断させるほどの衝撃を私は彼らから受けていた。コレクターズは、そういうバンドなのだ。もちろん、売ってしまったアルバムは数年後に一つ一つ買い直すことになるのだが。

学校へ行き、クラスメートに「すげえいいバンドがあるんだけど知ってる?」と言って回っても、誰もその存在を知らないという状況が中学生のプライドをくすぐった。コレクターズを聴いているという事実は、即ち「良い耳をしている」という証でもあった。優越感をもたらせてくれるバンドでもあった。

しかし、そんな存在であったコレクターズも次第に勢いが収束。遂にはレコード契約が切れ、所属事務所の閉鎖を余儀なくされてしまう。

ライター情報

寺西ジャジューカ

1978年生まれ。ブライアン・ジョーンズとビートたけしと前田日明と大江慎也と有吉弘行と篠田麻里子が好きです。ブライアン・ジョーンズと菅井きんと誕生日が一緒。

URL:Facebook

コメント 2

  • ソラニン 通報

    愛が溢れるレポート。もの凄い愛が溢れる幸せな空間だったんだと、読んでるだけで笑顔になりました!

    9
  • タマンゴ 通報

    最高のライブレポート!あの日の空気、熱気を思い返して涙が出そう…本当に素晴らしいステージでした。行けなかった知人友人に読ませます!これからもコレクターズと共に、という気持ちが深まった武道館でした。

    4
コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品