
大阪市在住の30代と40代の男性カップルが里親に認定されていたことが報じられた。同性カップルが養育里親として認定されるのは全国初とも言われ、同カップルはすでに2月から10代の男子を預かっているという。先進的な事例でネット上では賛同の声があがる一方、中には心無い投稿もあった。
そもそも里親制度って?
里親制度とは、家庭での養育が困難、または受けられなくなった子どもに温かい愛情と正しい理解を持った家庭環境の下での養育を提供する制度。里親には「養育里親」「養子縁組里親」「親族里親」「専門里親」の4種類がある。
一定期間預かる「養育里親」、将来の養子にするのを見据えた「養子縁組里親」。「専門里親」は虐待等の行為により心身に有害な影響を受けた児童など、都道府県知事が養育に関し特に支援が必要と認めた児童を受け入れる。「親族里親」は、名前の通り扶養義務のある児童を預かる際などに利用される制度だ。
否定的な声もあるが、称賛の声多し!
今回、養育里親に認定された男性カップルのケースについてネット上では「これは素晴らしい取り組み。3人とも幸せになってほしい」「日本が良い方向に向かってるんだって思える! もっと広がってほしい!」と歓迎する声は多い。
しかし、「お父さんが2人か。ちょいキツイな」「男性カップルが里親だって? 里子の未来が…」「子どもかわいそう。マジでかわいそう」「学校で間違いなくいじめられるね」と偏見に満ちたコメントもあった。
こうした否定的な意見に「偏見を持っているし視野狭窄である」と一喝するツイートも。
男性カップルが里親になったニュースで「子供がかわいそう」「周りに何か言われる(いじめられそう)」とかそういうつぶやきを多数見たけど、そうなったら周りが全力で「どこがかわいそうなんだ」「何か言ってくる方こそ、偏見を持っているし視野狭窄である。間違ってる」と正すべきだろう?
— たぬぷち@4/2世界自閉症デー (@tanu_petit) 2017年4月5日
大阪市長の吉村洋文氏は「LGBTは、単なる少数者。活躍の場が制限されるのは社会的にもったいない。色々考え方はあろうが、他の自治体にも広がればいい」とTwitterに投稿。
衆議院議員の福田峰之氏もニュース共有サービス「NEWS PICKS」で「大きな一歩を踏み出したことになる」「新しい時代に入った感がある」と今回の里親認定を歓迎。世田谷区長の保坂展人さんと世田谷区議会議員の上川あやさんもこのニュースをTwitterに投稿した。
さらに、体は男、心は女性というトランスジェンダーのリンコ(生田斗真)と恋人のマキオ(桐谷健太)が小学生の女の子を預かることになる映画「彼らが本気で編むときは、」や、男性カップルがダウン症の少年の里親になる「チョコレートドーナツ」を思い出す人も多いようで「このニュース否定してる人はとりあえずチョコレートドーナツ観てほしい」といった声も上がっている。