参院選の公示翌日の先月25日、「新党改革」の舛添要一代表と長妻昭・厚生労働相が、ともに千葉県内でマイクを握って自党をアピールした。
舛添氏がJR千葉駅前に登場して「みなさんの給料を上げなければ、消費税を上げても買い物に行かなくなる。
両者のライバル対決には甲乙付けがたい有権者も多いだろう。次期首相待望論が根強い舛添氏に対して、長妻氏は所得報告書によるテレビ出演料などの雑所得が党内トップのメディア露出が多い人物。テレビ局の報道番組でも、この2人の出演には視聴者からの好感度も高いともっぱらだ。
しかし、この2人と共に働いている厚生労働省では、全く評判が違うようだ。
役人が支持するのは自分らにとって都合のいいほうだからではないか、とも思えるが、実は今回、話を聞いたのは直接、出世や待遇に影響がない若い職員たちだった。新旧厚労相で旧に軍配が上がった理由は何か。
「肩書きのない若い職員からの連絡にもちゃんと答えてくれるのが舛添さん」
こう語るのはキャリアも浅い20代の女性職員だ。
「上の人間のミスがあって、それを表で指摘しにくい場合、直接トップである大臣に連絡を入れたんですが、ちゃんとこっちの身元が分からないようにこっそり話を聞いてくれました。細かいことですが、文書のやり取りひとつとっても、舛添さんは丁寧。
また、別の男性職員からは「国会で長妻さんが読む答弁書を作った人に対して、内容以前に句読点の場所まで細かく訂正してくることがあった」という。
「例えば"検討します"という一文にも、解決できそうなものは↑、そうでないものは↓と書き入れろ、とか注文をつけてきたり。そこまでこっちで作らなきゃいけないなら、それこそ自分が批判してきた"官僚の言いなり"じゃないですか」(同職員)
記者出身とあって、鋭い指摘などには評価も高かった"ミスター年金"だが、大臣としての資質には疑問符がつくということか。国民としては、もうちょっと要領よく役人をコントロールしてほしい気もするが......。
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