歌舞伎俳優の中村獅童さんが、2023年11月13日に、東京都中央区にある歌舞伎座で行われた『十二月大歌舞伎』第一部『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』の会見に出席。

同公演で、3歳である次男の小川夏幹(おがわ・なつき)くんが、初お目見えすることを公表しました。

その際、中村さんは初めて、次男の両手に障がいがあることも明かし、親としての想いを語っています。

中村獅童、次男の障がいについて涙をこらえ語る

中村さんによると、夏幹くんは両手の薬指と小指が癒着した状態で誕生。

多少でも5本指に見えるよう、骨を引き離す手術を2回行ったといいます。

将来的に、自身の手がほかの人々と異なることを知った夏幹くんの気持ちを考え、中村さんは次のように述べました。

さらに「実は夏幹には生まれつき両手の小指がなく、本人はまだ自覚していない。いずれ本人に伝えますが、悲しみを知ることになると思う」と初公表。

「でも、人の悲しみも分かるようになるし、そのことは俳優としては最大の武器になる。僕にとっても個性的で強力なライバルが現れた思い。温かく成長を見守っていただけたら」と獅童らしく言い切った。


サンケイスポーツ ーより引用

会見場には、中村さんの妻も出席。

中村さんは、妻との以前の会話で出た言葉を交えながら、夏幹くんの親としての想いも涙をこらえて語っています。

獅童は「夏幹が生まれたとき、これからどういう人生になるかと思い泣いたけど、泣いてる場合じゃないと思った。

夏幹が父親、母親にしてくれた」と涙をこらえつつ感謝。

「これから『いろんな人に勇気を与えられる存在になるといいね』と妻と話し合っています」とも語った。「12月の舞台では、花道で夏幹も陽喜と一緒に見得を切るんですよ」と笑顔ものぞいた。


サンケイスポーツ ーより引用

説明後は、同公演で共演する、長男の小川陽喜(おがわ・はるき)くんも会場に登場。夏幹くんは笑顔で、見得を切るしぐさも見せていました。

中村さんの会見について、ネット上には温かな言葉があふれています。

・夏幹くん、すばらしい役者になると思います。全力で応援しています!

・泣いた。「障がいは、人にあるんじゃなくて社会にある」って聞いたことがあるけど、その通りだと思う。

・我が子も、生まれつき両手の指が1本ありません。それでも不自由なく、笑顔で生きているので安心してください!

・中村さんの、父親としての想いが心にしみた。どんな言葉で、どう公表すべきか、たくさん悩んだのだろうな。

幼い夏幹くんは、中村さんの言葉の意味を、まだはっきりとは理解できていないかもしれません。

しかし、成長してからこの会見の映像を見返し、自分の父親がどんな想いで世に送り出してくれたのかを、改めて知る機会もあるはず。

中村さんの想いは、夏幹くんの今後を照らし続けることでしょう。

[文・構成/grape編集部]