日本政府観光局(JNTO)の発表によると、昨年訪日した中国人観光客は143万人と過去最高を記録。震災・原発事故の影響で低迷した2011年と比べると、37.1%の大幅増となった。

 消費意欲旺盛な中国からの訪客は、日本経済の救世主として期待される一方、文化的差異によるトラブルも問題視されている。
 
 中国人観光客が多い温泉旅館などでは、日本式の入浴マナーを書いた中国語の冊子を配布するなど、対策を講じてきた。
 
 ところが、温泉地以外のある場所、中国人の“入浴”に関するトラブルが続発しているという。
 
 東京都台東区にある“入浴施設”の男性従業員は、こう苦言を呈する。

「うちでは2~3年前から、中国人の利用が増えています。言葉の問題もありますが、最も多いのが料金システムに関するトラブルですね。

うちは、店頭には1万5000円の入浴料だけを表示していますが、プレイ後に嬢に3万円のサービス料を支払うシステムなんです。ところが、これを理解していない中国人とモメ事になることがある。今では、基本的に中国人のみでのご来店は、お断りしています」

 さらに、近隣の店舗の男性支配人は、中国人観光客の入浴マナーの悪さについて、こう証言する。

「店内は撮影禁止ですが、中国人観光客は、嬢の写真をしきりに撮りたがるんです。中国人の客がやたら増えたと思ったら、うちの嬢をプレイ中に隠し撮りした写真が中国のネット上にアップされていた、ということもありました。また、プレイ中に乱暴な態度を取る人も多く、中国人の接客を嫌がる嬢も少なくありません。

とはいえ、不況で来客数が減る中、店にとってありがたいお客であることは事実なので、中国人というだけでお断りはしていませんが……」

  温泉旅館同様、中国人観光客への入浴マナー指導を徹底するべき?
(文=牧野源)