(台北 5日 中央社)年間売り上げ12億台湾元(約41億6300万円)を誇る観賞魚の見本市、「台湾観賞魚博覧会」が今月12日~15日に南港展覧館(台北市南港区)で催される。開催を前にこのほど新たに3種類の魚がお披露目され、1匹に10万元(約34万6900円)前後の値段がついた。


今回新たにお目見えしたのは頭に宝石の王冠をかぶったような「赤茘鳳冠」、その姿がとてもエレガントな「神仙美人魚」、鮮やかな色の「真紅眼白子関刀宝石」(=写真)。飼育業者によると、バイヤーによってはそれぞれ10万元、8万元、12万元の値が付いたという。

台湾の観賞魚産業は世界進出を視野に各業者が農業委員会・屏東生技園区(バイオパーク)に入居しており、事業の拡大が図られている。この結果、産業全体での売り上げは去年1年間で12億元に上り、今後1~2割の増収も期待できるという。

売り上げのうち観賞用のエビが2億元(約6億9400万円)と最も多く、これに錦鯉の1億5000万元(約5億2000万円)が続く。さらに飼料や飼育機器などを加えれば、市場規模は44億元(約152億6400万円)台に膨らむという。
関連器材の多くは台湾業者が独自に開発したもので、割れにくい強化プラスチック製のサーモメーター、大自然さながらに光が24時間変化し続けるLED照明などがある。

観賞用エビを20~30種類飼育しているある業者は、欧米や日本のアマチュア飼育家は専門知識も豊富で、高品質のものは1匹千元(3万5000円)程度の値が付き、輸出先はドイツが4分の1、ポーランド、スイス、日本がそれぞれ1割を占め、最近は米国や中国大陸市場にも参入していると話している。

(楊淑閔/編集:谷口一康)