「夏は汗をかくから代謝が上がる」というイメージに反し、実際は、夏には痩せにくい可能性がある。日本ベーリンガーインゲルハイムが、夏の代謝に関する報告を発表した。
汗は体温を下げるための反応であり、基礎代謝量の増加を意味するわけではない。むしろ寒い環境のほうが、体温維持のために熱産生し、エネルギー消費量が高くなりやすいと考えられている。
日本人若年女性を対象に測定した研究でも、夏は冬に比べて約20%、安静時エネルギー消費量が低下することがわかっている。
また、夏は清涼飲料水やスポーツドリンクを摂取する機会が増える。これらの飲料に含まれる糖類は、小腸で吸収された後、過剰に摂取された場合は肝臓へ運ばれる。肝臓は代謝を担っているため、過剰な糖の摂取は代謝のバランスに影響を及ぼす可能性がある。
新百合ヶ丘総合病院消化器内科部長の今城健人医師は、このように指摘している。
「『代謝』という言葉は日常的によく使われますが、その中心で重要な役割を担っているのが肝臓です。肝臓は、糖質・脂質・たんぱく質の代謝、エネルギーの貯蔵と供給、解毒など、全身の健康維持に欠かせない働きを担っています。一方で、肝臓は“沈黙の臓器”とも呼ばれ、病気が進行するまで自覚症状が出にくいことも少なくありません。夏場は清涼飲料水やスポーツドリンクなどを口にする機会が増えますが、糖分の摂りすぎは脂肪肝をはじめとする代謝異常につながる可能性があります。体重や見た目だけでなく、健診結果のALT・AST・γ-GTPなどにも目を向け、特にALTが30 U/Lを超えている場合には、一度医師に相談することをおすすめします。
ALT・AST・γ-GTPは、肝機能関連の検査項目だ。代謝のバランスが崩れやすい夏には、こうした肝臓の数値に気を付けて健康を保ちたい。
文:BEST T!MES編集部
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