CANDY TUNEの村川緋杏が、1st写真集『the Bibian』(宝島社)を発売した。本作には、“自分らしく”着飾った多幸感溢れるカットに加え、読者に向けた直筆メッセージも収録。

“後天的なポジティブ”を自称する彼女が、紆余曲折の人生で見出した価値観がつづられている。「王道アイドルではなかった」と過去を振り返る村川に、本作に込めた思いや、人生観を変える転機となった友人の言葉、今後の展望などを語ってもらった。

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■“飾っている自分”こそがありのまま 1st写真集に詰めた“私らしさ”

――まずは、今作でこだわった点について教えてください。

村川:アイドルの写真集というと、ありのままの良さを引き出す写真集が多いイメージがあったんですけど、私は自分を飾るのがすごく好きなので、派手な服を着たり、表紙も真っ赤なお花の背景にしていただいて。“私らしさ”をたくさん出すことにこだわりました。

――村川さんにとっては、“飾っている自分”こそが“飾らない姿”ということでしょうか。

村川:そうですね。私は中学生ぐらいの時に古着がすごく好きになって「お洋服で自分を飾ることってこんなに楽しいんだ」と思ったんです。その時の私が今の自分の核を作ったような気がします。

今は“引き算”が流行っていると思うんですけど、今回の写真集では飾り気のある服を着て、アクセサリーもジャラジャラと付けました。カメラマンさんやプロデューサーさん、衣装さんに「こんな写真集は撮ったことがない」と言っていただけましたね(笑)。

――今作に対する周囲の反響はいかがですか?

村川:発売前から楽しみにしてくれている方が多くて、とてもうれしかったです。
メンバーとは先行カットが出た次の日に会って、「めっちゃ可愛い」と言ってもらいました。私たちは普段からよく褒め合うのですが、その言葉もすごくうれしくて。

――CANDY TUNEは褒め合う文化なんですね。

村川:全員がギャルマインドなので、「可愛い」ってたくさん言い合います(笑)。可愛いにもいろんな種類がありますけど、まとめて言える「可愛い」って言葉はやっぱり強いなと思いますね。みんなで自己肯定感を上げ合って、支え合っています。

――気分が上がる、素敵な環境ですね。

村川:下げるより上げた方がいいですから(笑)。

――今回は沖縄で撮影されたとのことですが、振り返ってみていかがでしたか?

村川:東南植物楽園というところでの撮影がすごく楽しかったです。マングローブとかハイビスカスとか南国っぽい植物が大好きなので、幸せに包まれた撮影でした。

――ほかに楽しかった思い出はありますか?

村川:寝起きを撮影したカットは、最低限の血色を足すぐらいで、ほとんどメイクをしていなかったので「これで本当に撮っていいの?」と思っていたら、みんなが褒めてくれて。「写真集を撮っているな」という感じがしてすごく楽しかったです。


――「明日は寝起きを撮るよ」と事前に言われていたのでしょうか?

村川:はい、「朝、起きたらどれだけボサボサでもいいからそのまま来て」と言われて。緊張していたんですけど、プロの方々が集まっていい感じにしてくださいました(笑)。

――起きてすぐに撮影だと思うと、なかなか寝付けなくなってしまいそうですね。

村川:意外と夜はぐっすりでした(笑)。きっちりスケジュールを詰めて朝早くから夜まで撮影をして、撮影の合間には沖縄を観光してめっちゃ楽しんでいたので(笑)。

■「もともとは、すごくネガティブ」 友人の言葉がきっかけで“ポジティブマインド”に

――今作を見た方に、受け取ってほしいメッセージはありますか? 直筆のコメントもあり、思いの詰まった写真集だと感じました。

村川:私はHKT48でデビューして今に至るんですけど、その時から王道アイドルというよりもバラエティをめっちゃ頑張っているタイプだったんです。福岡のローカル番組でも、女相撲で先輩を投げ倒すなど、変なことばかりしていました(笑)。でも、ファンの方はそれを面白がってくれて。“王道アイドルじゃない生き方”を応援してくださる方がいたことで、「私は自分らしく生きてもいいんだ」と思わされたんです。

「もっとアイドルらしくないといけない」と自分らしくない服を着たりしていた時期もあったんですけど、アソビシステムに入って、いろんな人に見てもらえる機会がさらに増えてからは、「そこがいい」と言ってもらうことが増えて、自分をもっと認められるようになりました。

私はたまたまそういうチャンスがあったから、今こうしていられますけど、そういうチャンスがないと、みんなが「本当の自分でいいんだ」とは思えない時代なのかなとも思うんです。
人の目とか評価とか、可愛いにもいっぱい基準があったりとか。そういうのはちょっと違うなと思っていたので、この写真集が「そうじゃないんだ」と思えるきっかけになれたらいいなと思います。

――写真集全体の明るい雰囲気からは少しギャップを感じるコメントもあり、意外だと感じました。

村川:実は私は後天的なポジティブで、先天的にはすごくネガティブなんです。小学生時代はネットばかりしていました。でもポジティブに生きた方が自分も楽しいし、周りもすごく明るくなるのがうれしくて、明るく生きるようになったんです。だから、ネガティブな人の気持ちも分かるんですよね。自分を認められない気持ちとか、周りの評価にとらわれる気持ちも分かるからこそ、ポジティブになった私が、そういう子たちのきっかけになれたらいいなと思っています。

――考え方が変わる転機となった出来事について詳しく教えてください。

村川:以前、自分のことを好きになれず、全部を辞めたくなった時期がありました。そんな時に、友達から「私はすごくあなたのことが好きなのに、自分自身のことを嫌いだって言っていたら、私が言っていることを否定していることにならない?」と言われて、「たしかに」って思ったんです。私は今、その友達のことも否定しているし、ファンの方のことも否定していることになるんだと気付いて、そこからめっちゃ変わりました。
いろいろな人と関わっているのに、自分が自分のことを嫌いだと周りの人を悲しい気持ちにさせたりするんだ、と思って。すごく自分勝手だったなって。

――素敵なご友人ですね。

村川:そうなんですよ。自分のことを好きになれないのは、自分のためだけに生きていたからだったんです。自分の周りにいるみんなのために生きようと思ってからはすごくポジティブだし、楽しいです。多幸感あふれる自分でいたいなと思っていたら、ハッピーと言われるようになりました(笑)。自己中心的だった自分が、利他的に生きられるようになったんです。自分の幸せというよりも、みんなが幸せでいられることの方が幸せなんだと気付きましたね。

■先輩・FRUITS ZIPPERの背中 「東京ドームに立ちたい」という新たな夢

――発売時には「こんな人生もあるのか」とコメントを出していました。改めてご自身のアイドル人生を振り返っていかがですか?

村川:私はAKB48さんが大好きだったんですけど、もともとアイドルになろうなんて1ミリも思ってなくて。48グループのオーディションでも、最終審査には「行かない」と言っていたんです。
でも、結局行ってみたら受かって。「自分はアイドルだ」という自認もないし、なりたいという夢でもなかったのに、アイドルをやっていたんですよね。

それまでの私の人生にも紆余曲折がありましたが、最終的にアソビシステムに入って、バズって、世間の人にたくさん知ってもらえた。ここが目標だったわけではないのに、気が付いたらここにいて、「こんな人生ってあっていいんだ」って思えたんです。新しく私を知ってくれた方は、私がどんな人だったかをまだ知らないと思うので、そういうこともいつか知ってくれたらいいなと思っています。話す機会があれば話したいです。

――では、そんな村川さんがこれから先に思い描く目標はありますか?

村川:私が好きな量子力学的に言うと、目指す場所は“観測”した時点で可能性が0から1に近づくんです。今までの私は目の前だけを見てここまで来ました。でも、そんな私が夢を見て“観測”すれば、きっと可能性は1に近づいて、どこにでも行けるんだと思うんです。だから、これからはいろんな夢を“観測”して1に近づける作業をしていきたいなと。

以前は、「東京ドームに立ちたい」と思ったこともなかったんです。でも、FRUITS ZIPPER姉さんが東京ドームで輝いているのを見て、「立ちたい」と思いました。
その日も、0が1に近づいた日でしたね!

――素敵なお話をありがとうございました!

(取材・文・写真:山田健史)

 CANDY TUNE・村川緋杏の1st写真集『the Bibian』は、宝島社より発売中。

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