横浜ゴムから新型SUV向けスタッドレスタイヤ「アイスガード8 SUV(iceGUARD 8 SUV)」が2026年9月1日に発売した。横浜ゴムの冬タイヤ技術コンセプトである「冬テック」を採用したモデルで2025年にアイスガード8に続き第2弾として投入する。


【画像】横浜ゴムのSUV向け最新スタッドレスタイヤを試した!

アイスガードシリーズで好評のアイス性能を継承しながら、SUV向けに雪上性能と耐摩耗性能を最大化。最新のSUVの高荷重、高速走行に対応するコンパウンド、トレッドパターン、タイヤ構造を新たに開発し、冬のあらゆる路面に対応している。

コンパウンドにはアイスガード8で採用した“冬ピタ吸水ゴム”を採用。多層構造で吸水力に優れる天然由来素材の水幕バスターを高密度に配合。これによって従来のアイスガードSUV G075に比べ、水膜吸水性能を3%向上させ、氷とゴムの実接触密度を61%増加。大幅な氷上性能アップを果たしている。また、コンパウンドはシリカを用いたSUV専用配合とし、ゴムのしなやかさと剛性を高いレベルで両立する。

ゴムの硬化を防ぐための「劣化抑制配合」技術により、約4年後まで氷上摩擦力の低下を抑制するなど冬道性能のロングライフ化にも取り組んだ製品だ。

トレッドデザインは、横浜ゴムのAI活用フレームワーク「HAICoLab(ハイコラボ)」のシミュレーション技術を活用して開発。これにより横浜ゴムのSUV用スタッドレス史上最大の「接地面積」、「ブロック剛性」、「溝エッジ量」を実現。適正な溝幅を確保する溝倒れ込み抑制サイプをアイスガード8以上に配置し雪上性能を一段と高めている。

今回、北海道旭川市にある横浜ゴムのテストコース「北海道タイヤテストセンター(TTCH)」でこのアイスガード8 SUVを試乗した印象をお伝えする。


試したのは氷上ブレーキ、氷上旋回、雪上スラローム、雪上登坂&ハンドリングの4つのコース。ひととおり走りえ終えての感想は、アイスガード8に迫るグリップ性能と、アイスガードSUV G075を超えるケース剛性を備えていると感じた。

各項目別の印象は以下のとおり。

■氷上での制動距離に明らかな進化

氷上ブレーキでは、アイスガード8 SUVとアイスガードSUV G075(以降 G075)で制動距離とブレーキフィールを乗り比べた。試乗車両はトヨタ ハリアーだ。

G075で試した際の制動距離は5回平均15.2mであったのに対し、アイスガード8 SUVは12.6mと制動距離で圧倒。減速感はブレーキを踏んだ瞬間から抵抗感が強く、短く止まれるのが実感できた。

■旋回時のグリップ感がより頼もしくなっている

氷上旋回でも同じくアイスガード8 SUVとG075での乗り比べ。試乗車両はトヨタ ハリアー。最速ラップタイム比較でG075が24秒35であったのに対し、アイスガード8 SUVは22秒15とこちらも圧倒。目視でも旋回スピードに違いがはっきり実感できるほどの差があった。

また、アイスガード8 SUVは、グリップ限界を超えて横滑り量が多くなったところからアクセルを戻した時のグリップの回復の早さが印象的で、絶対的なグリップ性能の違いも実感した。


■雪上でのしっかりとしたグリップ感

続いて屋外で雪上性能を試す。雪上スラロームは、トヨタ ハリアーを使用。タイヤサイズは225/65R17。こちらもアイスガード8 SUVとG075の乗り比べである。アイスガード8 SUVはG075と比べ、ハンドルを切った時の向きの変わりやすさや、タイヤがスライドした時のグリップ回復の早さが印象的だった。

また、タイヤが滑り出す手前の状況での加減速や、旋回(スラローム)中のグリップ感は、タイヤが雪上路面にエッジを立てるように捉えている感触がハッキリとあり、安心感につながる。これはSUV用に設計されたエッジ量の多さと、ブロック剛性が効いているのだろう。

加えて、ブロック剛性の高さに見合うコンパウンドがグリップ力を発揮していることが感じ取れた。ハンドルを切り出した瞬間からクルマが動き出してくれるので、無駄に深くハンドルを切り込まずに済み、結果的に少ない舵角でシンプルに走ることができた。

■エッジの利いた接地感で応答性に優れる

雪上ハンドリング路ではメルセデスAMG GLC、ボルボ XC60、マツダ CX-60、スバル ソルテラで、いずれも235/55R19サイズのタイヤを試すことができた。これらの車種で試乗した印象は、雪上スラロームと同様に、エッジの利いた接地感があり、応答性に優れた操縦性能を見せてくれた。

特に興味深かったのは、CX-60だった。
FRベースの4WDで、実質的な駆動配分比率が後輪寄りになっているためか後輪の駆動感が強く、後輪が路面を蹴っている感覚や操舵フィールが、ほかの車両(いずれも4WD)に比べて明確に体感できたこと。そのくらいグリップしている感覚がわかりやすかった、ということだ。

また、BEVゆえに重量級であるソルテラで、直線路の高速スラロームを試してみたが、アイスガード8 SUVはケース剛性、ブロック剛性ともに十分で、操舵に対しての手応えもよかった。

先にアイスガ-ド8 SUVは、“アイスガード8に迫るグリップ性能と、アイスガードSUV G075を超えるケース剛性を備えている”と述べたが、印象はまさにそのとおり。SUV用スタッドレスタイヤで、これだけの氷雪上性能はどんな場面でも頼もしい。

しかも、荒れた雪上路や深めの新雪といった場面が多い降雪地域では、雪に強いアイスガード8 SUVのトレッドパターンが威力を発揮する場面は多いはずだ。

■SUVに向けたサイズを展開

アイスガード8 SUVは2026年9月1日より順次発売。サイズは275/45R20 110T~175/80R16 91Tの計28サイズ。2027年にはさらなるサイズ拡大を予定している。

[アイスガード8 SUVラインアップ]*価格はオープン
★:エクストラロードタイヤ 

■20インチ
275/45R20 110T ★(10月発売)
275/50R20 113T ★
235/50R20 104T ★(10月発売)
265/55R20 113T ★(10月発売)
235/55R20 105T ★(10月発売)

■19インチ
235/55R19 105T ★
225/55R19 103T ★

■18インチ
235/55R18 104T ★(10月発売)
225/55R18 102T ★
265/60R18 110T
235/60R18 107T ★
225/60R18 104T ★
265/65R18 114T
235/65R18 106T(10月発売)
265/70R18 116T

■17インチ
225/60R17 103T ★
215/60R17 96T(10月発売)
265/65R17 112T
235/65R17 108T ★
225/65R17 106T ★
215/65R17 99T(10月発売)
265/70R17 115T(10月発売)

■16インチ
215/65R16 98T
265/70R16 112T(10月発売)
235/70R16 106T(10月発売)
225/70R16 103T
215/70R16 100T
175/80R16 91T

〈文=斎藤 聡 写真=横浜ゴム〉
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