株式投資で配当収入を重視する場合、配当利回りだけでなく、企業が利益のうちどれだけを配当に回しているかを示す「配当性向」も確認したいところです。今回は、2026年8月20日の終値を基準に、予想配当利回りが4%以上、予想配当性向が50%以下となる日本株を4銘柄紹介します。

配当性向とは?

配当性向とは、企業が最終的に得た利益のうち、どの程度を株主への配当に回しているかを示す指標です。一般的には、次の式で計算します。

配当性向=1株当たり年間配当金÷1株当たり当期純利益(EPS)×100

たとえば、EPSが200円、年間配当金が80円なら、配当性向は40%です。

配当性向が低い企業は、利益に対して配当の負担が比較的小さく、設備投資や事業拡大、財務基盤の強化などに回せる利益を残していると考えられます。

ただし、配当性向が低ければ必ず減配しにくいとは限りません。業績や配当方針が変われば、配当額も変更される可能性があります。

今回の条件は以下の通りです。

日本の上場普通株式
2026年8月20日時点の予想配当利回りが4%以上
最新の会社予想に基づく予想配当性向が50%以下
会社が年間配当予想と通期利益予想を公表している銘柄

予想配当利回りは、会社予想の年間1株当たり配当金を2026年8月20日の終値で割って算出しています。配当性向は、会社予想の年間配当金を会社予想EPSで割って算出しました。

トーメンデバイス(2737)

トーメンデバイスは、半導体や電子部品を取り扱うエレクトロニクス商社です。サムスングループの半導体製品などを主力商品としています。

2027年3月期の予想年間配当は1株当たり1,640円です。
8月20日の終値2万8,970円を基準にすると、予想配当利回りは約5.66%となります。

会社予想EPSを基に算出した予想配当性向は約37.2%です。配当額が大きい一方、株価も高いため、100株の購入には約290万円が必要です。

SANKYO(6417)

SANKYOは、パチンコ機やパチスロ機の開発・製造・販売を手掛ける遊技機メーカーです。

2027年3月期の予想年間配当は1株当たり100円です。8月20日の終値1,909円を基準にすると、予想配当利回りは約5.24%となります。

同社は2026年8月に配当方針を変更し、連結配当性向50%またはDOE5%を目安に算定した水準のうち、いずれか高い方を配当の基準としました。会社公表値による2027年3月期の予想配当性向は49.4%です。

オンワードホールディングス(8016)

オンワードホールディングスは、「23区」や「組曲」などのブランドを展開するアパレル大手です。衣料品のほか、ウェルネスやライフスタイル関連事業も手掛けています。

2027年2月期の予想年間配当は1株当たり33円です。8月20日の終値770円を基準にすると、予想配当利回りは約4.29%となります。


会社予想EPSを基に算出した予想配当性向は約40.1%です。同社は配当性向40%以上を目安とし、安定的かつ業績に連動した利益配分を基本方針としています。

いすゞ自動車(7202)

いすゞ自動車は、トラックやバスなどの商用車、ディーゼルエンジンを開発・生産・販売する自動車メーカーです。

2027年3月期の予想年間配当は1株当たり94円です。8月20日の終値2,230円を基準にすると、予想配当利回りは約4.22%となります。

会社予想の親会社の所有者に帰属する当期利益と予想EPSを基に算出すると、予想配当性向は約40.4%です。年間配当は中間47円、期末47円を予定しています。

配当利回りと配当性向をセットで確認しよう

配当利回りが高くても、配当性向が高く利益の大部分を配当に回している企業では、業績悪化によって配当を維持できなくなる可能性があります。一方、配当性向が低くても、利益そのものが大きく減少すれば減配の可能性はあります。

高配当株を選ぶ際は、現在の配当利回りと配当性向だけでなく、業績予想、キャッシュフロー、財務状況、配当方針なども確認することが大切です。

今回掲載した株価、業績予想、配当予想は2026年8月20日時点の情報です。業績予想や配当予想は今後変更される可能性があります。
実際に投資する際は、各社の最新の決算短信や適時開示を確認してください。

※本記事は、特定の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。

武藤貴子 むとうたかこ ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ネット起業コンサルタント/会社員時代、お金の知識の必要性を感じ、AFP(日本FP協会認定)資格を取得。二足のわらじでファイナンシャル・プランナーとしてセミナーやマネーコラムの執筆を展開。独立後はネット起業のコンサルティングを行うとともに、執筆や個人マネー相談を中心に活動中。 この監修者の記事一覧はこちら
編集部おすすめ