どこまで本気なのか。トランプ米大統領が、突然、北朝鮮の金正恩総書記とのトップ会談に前のめりになっている。


 17日、記者団から「対話の要請に金正恩が応えないのはなぜか?」と問われると、「応じている」「非常に前向きだ」とムキになって反論している。


 15日には、SNSに金正恩総書記と並んだ写真と共に「金正恩氏と私はとても仲がいい!」と投稿し、16日は金正恩総書記との良好な関係を理由に、米韓軍事演習を大幅に縮小するよう指示したと明かしている。


 トランプ大統領の北朝鮮発言は、「いつもの思いつき」という可能性もあるが、発言にはどんな思惑があるのか。元外務省国際情報局長の孫崎享氏はこう言う。


「米朝会談をブチあげることは、トランプ大統領にとって損は一つもない。米朝関係が良くなることに反対する勢力は、ほとんどないからです。たとえ会談が実現しなくても、会談が実現したのに成果がなくても、誰も文句を言わないでしょう。そこが対イラン外交とは違うところです。イランとの妥協はイスラエルが強硬に反対するし、対応を間違えるとホルムズ海峡が封鎖されるなどマイナスが大きい。でも、対北朝鮮外交は、うまくいかなくてもマイナスはほとんどありません。メリットは、米朝会談を打ち上げるだけで、韓国を揺さぶれることです。北朝鮮を抱え込んでいるロシアと中国を牽制することにもなります」


■絶好のタイミング


 米朝首脳会談が実現する可能性はあるのか。


「トランプ大統領は、過去2回も金正恩総書記と会うなど、もともと米朝関係を正常化させたかった。本気で会談を考えていておかしくない。アメリカ国民の目をイランからそらし、中間選挙に向けて平和外交をアピールできるメリットがあります。金正恩総書記にとっても米朝会談を行うには絶好のタイミングです。ウクライナ戦争以来、ロシアとの関係が深くなり、中国も北朝鮮に接近している。北朝鮮の立場は非常に強くなっています。中ロとの関係を後ろ盾にすれば、トランプ大統領との交渉も強気に出られます」(孫崎享氏)


 米朝会談が成功したら、高市政権は慌てふためくことになるのではないか。


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「Trump Always Chickens Out」(トランプはいつもビビってやめる)と揶揄されるトランプ大統領。その迷走ぶりについては【もっと読む】【さらに読む】で詳しく報じている。


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