2026年6月22日午前、タクロバン市サンホセ国立高校で14歳と15歳の男子生徒2人が教室外から無差別に発砲し、その後教室内へ侵入した。クラスメートを守ろうとドアを塞いだ15歳男子生徒を含む3人が死亡、約20人が負傷する大惨事となった。
警察は計画的犯行とみて動機解明を進めている。

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 フィリピン主要メディア各社によると、この悲劇を受け、教育相を兼任した経験を持つサラ副大統領は23日、声明で「親は子を学校に送り出す際、暴力の犠牲になるとは思わない」と述べ、政府が脅威を事前に特定し情報収集・共有を怠ったと痛烈に批判。「若い命の喪失は現政権への警鐘である」と強調し、治安対策の不備を指摘した。

 これに対し大統領府報道官クレア・カストロ氏は同日、「副大統領は問題点を指摘するだけで解決策を示していない」と反論。さらにドゥテルテ前政権下で発生した2016年ダバオ爆弾テロや2019年高校銃撃事件を引き合いに出し、「なぜ当時防げなかったのか」と逆に問い質した。

 背景には両陣営の権力闘争がある。事件発生と同時期、マニラでは副大統領府の予算執行や支援物資分配の不透明さを巡る弾劾裁判の公判前手続きが進行中であり、サラ氏は「根拠なき攻撃」として全面対決の姿勢を崩していない。

 学校内での大規模銃乱射はフィリピンでは稀だが、今回の事件は凄惨な被害に加え、国政トップ2による泥沼の政争の道具と化した。麻薬戦争を巡るICCの動向や憲法改正を巡る対立から始まったマルコス一族とドゥテルテ家の亀裂は、子どもの命を守るべき「学校安全対策」という超党派課題においてさえ、互いの情報能力をなじり合う非情な政争へと発展している。
【編集:Eula】
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