フィリピン中部ネグロス島のカンラオン山(標高2435メートル)で2026年7月9日午前7時33分に発生した中規模の爆発的噴火を巡り、隣接するセブ島への影響が深刻化している。マクタン・セブ国際空港(MCIA)公社は同日午後、空港敷地内および滑走路で火山灰を検出したと発表。
航空機エンジンや計器類への甚大な被害を防ぐため、夕方までにセブ発着の国内線は少なくとも20便以上が運航停止(欠航)となるなど、空の便は大きく乱れている。

その他の写真:イメージ

 フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS)によると、噴火で発生した高さ2~3キロの灰色噴煙が風に乗って東へ漂流し、セブ島へ到達した。この降灰を受け、セブ市やマンダウエ市、西海岸のトレド市など少なくとも20の地方自治体が、住民の健康被害を防ぐために公立・私立学校の一斉休校や一部政府業務の停止を即座に決定した。

 マクタン・セブ空港で発表された主要な欠航便は、フィリピン航空(PAL)のセブ発バコロド(PR2279)便、カガヤン・デ・オロ(PR2313)便、マニラ(PR2850、PR2854、PR2868)便などのほか、セブ・パシフィック航空およびセブゴー(Cebgo)が運航するシアガオ、クラーク、オザミス、レガスピ(ダラガ)などの各地方路線に及んでいる。また、マニラやダバオからセブに向かう到着便(PR2364など)でも欠航や引き返しが発生し、ターミナル内は情報確認を急ぐ旅客で混雑している。

 空港当局は声明で「火山灰は研磨性が高く、運航に重大なリスクをもたらす」と強調し、機体の安全確認と滑走路の状況監視を続けている。現在、周辺空域には接近中の台風(国際名:インダイ)による雨雲も広がっており、二次災害としての泥流(ラハール)発生への警戒も呼びかけられている。

 カンラオン山の警戒レベルは「2(危険な噴火の兆候)」が維持されているが、火山活動は現在も継続している。空港および航空各社は、乗客に対して空港への出発前に最新の運航ステータスを公式サイトや公式SNSで直接確認するよう強く推奨している。また、島内住民には外出時のマスク着用の徹底を求めている。
【編集:Eula】
編集部おすすめ