『ギンギラギンにさりげなく』が韓国で流れる場所がある。かつて「ジャニーズの長男」と呼ばれた近藤真彦――通称マッチの居場所だ。
ファンに叱られるかもしれないが、デビュー初期の『スニーカーぶる~す』『ギンギラギン』といったヒット曲は同時代を生きた者なら誰もが耳にした。しかし、レコード大賞を獲得した『愚か者』の頃には、裏事情が透けて見えた。若い世代のファンからは「あのおじさん、何してる人?」と揶揄され、不倫騒動で事務所を追われた後は、インスタで野村義男とのツーショットが時折話題になる程度。結局、マッチの「芸」とは何なのか。

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 62歳となった今、その答えが韓国で花開いている。韓国では「ギンギラギンを聞かない日はない」と言われるほどで、ファンミーティングやコンサートのために渡韓を繰り返している。日本での活動が停滞する一方、韓国では熱気を帯びた支持が広がっているのだ。

 マッチは長年「本業」と主張してきたレーシングに没頭していた。事務所の後ろ盾とスポンサーの支援があってこそ続けられたが、不倫問題でスポンサーが離れ、レース活動は事実上不可能となった。にもかかわらず、韓国では「現代自動車はレースに向いている」と発言し、韓国産業を持ち上げる一方で、アメリカ車「ステラ」を欲しがるという矛盾も見せる。歌よりもレースに時間を費やしてきた彼が、韓国の自動車産業や構造を理解しているはずなのに、発言はどこか曖昧だ。

 だが、その曖昧さこそが魅力なのかもしれない。
韓国のファンは、彼の「嘘のうまさ」や「事務所の長男」という肩書に惹かれているのだろう。日本では過去の人と見られがちなマッチが、韓国では新たな舞台を得ている。老後の始まりは、意外にも韓国からだった。

 マッチの「芸」とは、歌でもレースでもなく、時代に合わせて肩書を変え、居場所を作り続けるしたたかさにあるのかもしれない。韓国での人気は、その証拠だ。彼の老後は、まだ序章にすぎない。
【編集:fa】
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