外国人技能実習生の受入れ事業を担う監理団体の職員・袴田直樹容疑者(50)と、タイ国籍のミサキ・ニットワンラー容疑者(50)が、東京都内の風俗営業禁止区域で「タイ古式マッサージ店」を経営し、不法就労を助長したとして、警視庁に入管難民法違反の疑いで再逮捕された。再逮捕日は2026年7月22日。
両容疑者は同月2日に風営法違反容疑で逮捕されていた。

その他の写真:まっとうなタイマッサージ店のイメージ

 警視庁の発表によれば、両容疑者は東京都台東区の「リフレッシュスパ上野」など計4店舗を運営し、就労資格のないタイ人女性らを雇用。性的サービスを提供させるなどして、約4年間で総額3億4300万円に上る売り上げを得ていたとされる。技能実習制度の監理団体職員という公的立場を悪用し、制度運用や在留資格の知識を利用して不法就労環境を構築していた疑いが持たれている。

 タイの主要メディアも本件を大きく報じている。チャンネル3(Ch3 Thailand)やマティチョン(Matichon)は、技能実習生の保護を担うべき立場の人物が違法就労を主導した点に強い懸念を示した。カオソット(Khaosod)やタイラット(Thairath)は、監理団体の地位を隠れ蓑に悪質なネットワークを維持していた疑いを強調。店舗では施術内容を偽り、風俗営業が禁じられた地域で不適切なサービスを提供していた実態が伝えられている。

 さらに、バンコク・ポスト(Bangkok Post)は、日本が不法就労や人身取引の取り締まりを強化する中で、監理団体自体が犯罪に関与したケースとして本事件を重く受け止めている。タイ政府や労働関連機関も、自国民の権利侵害を防ぐため日本側との情報共有を促進する姿勢を示している。

 技能実習制度の形骸化や在留資格の不正利用は、タイ国内の出稼ぎ希望者が悪質ブローカーに巻き込まれるリスクを高める要因とされ、現地では労働者への注意喚起と制度改善を求める声が一段と強まっている。日本では2027年4月に技能実習制度が廃止され、新たな「育成就労制度」へ移行予定だが、今回の事件は監理団体の倫理性と透明性を問う重大な事案となった。

【編集:af】
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