フィリピンの首都マニラ市は、人工知能と3Dマッピング技術を搭載した最新鋭ドローンを活用し、洪水予測システムを本格的に運用開始した。市長フランシスコ・“イスコ”・モレノ・ドマゴソは、2026年7月29日に開催された「カピハン・サ・マニラ・プリンス」フォーラムで導入を発表し、同日から市災害対策部門(MCDRRMD)がシステムを稼働させた。
これにより、豪雨による浸水を最大2時間前に予測し、住民や行政機関に迅速な避難準備を促すことが可能となった。

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 マニラ首都圏は地理的に低地が多く、台風やモンスーンの影響で年間を通じて冠水被害が頻発してきた。従来は降雨量観測後の事後対応が中心であったが、新システムは河川水位、排水路の状況、地形の傾斜や建物配置をリアルタイムで解析し、局地的なゲリラ豪雨にも対応できる。人工知能は過去の気象データを学習し、刻々と変化する気象条件に適応することで、従来困難だった精密な予測を実現した。

 市当局は、この予測情報を既存の警戒警報システムと統合し、スマートフォン向け災害通知アプリや街頭スピーカーを通じて住民に直接発信する。これにより避難の遅れを防ぎ、交通機関の混乱を最小限に抑える狙いがある。専門家も気候変動による異常気象の増加を踏まえ、都市部における事前備えの重要性を強調している。

 導入初年度は浸水被害が多い低地や河川周辺を重点的にカバーし、システム精度の改善を重ねる方針だ。市は今後、観測網を市内全域に拡充し、成功事例を国内他都市や周辺国へ展開する可能性も視野に入れている。最新技術を防災に融合させたマニラ市の挑戦は、都市防災の新たな基準として国際的な注目を集めている。
【編集:Eula】
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