ニューヨーク外国為替市場で、日本円が急騰を演じた。一時1ドル=155.308円まで大きく円高・ドル安が進む展開となり、マーケット参加者を緊張させている。
円が155円台まで上昇するのは、8月初旬以来、約1カ月ぶりのことだ。

その他の写真:みんかぶ FX/為替(みんかぶFX)

それまで160円前後の節目を伺っていた相場において、日本円が一気に急騰する格好となった。今回の急激な円急騰の主因となったのは、ベッセント米財務長官をはじめとする米当局者による円安是正を示唆する一連の発言である。米国側からの過度なドル高・他国通貨安に対する牽制と受け止められ、市場のドル買いポジションが一気に巻き戻された。

さらに、これに呼応するように日銀が早期の追加利上げに踏み切るとの思惑が台頭。日米の金利差縮小が意識され、投げ売りを巻き込んだ猛烈な円買いラッシュを誘発したのである。もっとも、この円急騰局面が持続可能な趨勢(トレンド)へと発展するかについては、慎重な見方が支配的だ。実需面を見れば、日本の貿易赤字に伴う円売り需要は依然として根強く、本質的な需給構造はそう簡単に転換しない。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策スタンスや米国の経済指標次第では、利上げ観測の後退とともに一転して円安方向への押し戻しが入るリスクを常にはらんでいる。
【編集:af】
編集部おすすめ