月間7000万PV超の人気ブログ「まめきちまめこニートの日常」を手がける、漫画家・ブロガーのまめきちまめこさん。2026年5月に、イラストコミック『メロとタビ』(飛鳥新社)を上梓しました。


 まめこさんの飼い猫がモデルのメロとタビが、人間の世界でお買い物をしたり、街の人や動物達と心温まる交流を繰り広げる日々が、少しだけブラックなユーモアを交えながら、ほぼセリフなし、イラストのみで描かれています。

 発売直後にAmazon総合ランキング1位を獲得するなど話題を呼び、早くも8万部を突破しています。

 この記事では、前半に本書から『深夜のドライブ』を掲載。後半では物語誕生のきっかけや、こだわりの色使いについて、まめきちまめこさんに聞きました。

※本記事は全3回のうちの1本目です

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月間7000万PVの人気漫画家「なんも浮かばねえよ」と3日ゴロゴロ。人気作が生まれる“意外な時間”<漫画>
深夜のドライブ


月間7000万PVの人気漫画家「なんも浮かばねえよ」と3日ゴロゴロ。人気作が生まれる“意外な時間”<漫画>
深夜のドライブ


月間7000万PVの人気漫画家「なんも浮かばねえよ」と3日ゴロゴロ。人気作が生まれる“意外な時間”<漫画>
深夜のドライブ


紙で出すなら、できることは全部やりたい

――『メロとタビ』は、装丁がとても豪華ですが、まめこさんのこだわりなのでしょうか。

まめきちまめこさん(以下、まめきち):私は漫画は電子書籍で買う方なので、『まめきちまめこのニートの日常』は、「電子版だけでいいや」と思ってたんです。でも、『メロとタビ』はInstagramに載せていた時から、「紙の本にしてほしい」という声が多かったので、「せっかく紙で出すなら、できることは最大限やろう」と思いました。表紙のタイトルやイラストを“ぷっくり加工”にしてもらったり、本の中身も、「入れられるところには全部イラストを載せたい」とお願いしました。

――物語が生まれたきっかけは何だったのですか?

まめきち:ブログに、「最近メロの体重が増えた」という漫画を投稿したら、「深夜に車運転してカツ丼食いに行ってんじゃねーの」というコメントがあったんです。それを見て、「メロが、段ボールでできた“メロカー”で、深夜にドライブしてたら面白いな」と妄想したことが、「深夜のドライブ」というエピソードの元ネタになりました。

――普段は日常の出来事を漫画に描かれていますが、フィクションに挑戦していかがでしたか?

まめきち:最初のお話を作ったとき、「実際に起きていないことを漫画にするのも面白いんだな」と気づきました。そこから、創作にチャレンジするようになって、めちゃくちゃ楽しかったです。

 書籍にする作業は基本的に楽しかったんですけど、時間がないのが大変でした。
締め切りが4つくらい重なってしまった月があって、「なんでこんなにやらなきゃいけないんだ」と怒りながらやってました(笑)。姉がご飯を作ったり、掃除をしに来てくれてました。

『メロとタビ』の書き込みが細かい理由

月間7000万PVの人気漫画家「なんも浮かばねえよ」と3日ゴロゴロ。人気作が生まれる“意外な時間”<漫画>
『メロとタビ』(飛鳥新社)
――日常漫画ブログの更新と、『メロとタビ』の執筆は、どうやって両立していたのでしょうか。

まめきち:「両方、中途半端になっちゃうとよくない」と思ったので、『メロとタビ』を描いているときは、日常漫画は面白いことが起こった時だけ描くようにしてました。

――アイデアが浮かぶのは、どんな時が多いですか?

まめきち:ボーっとしている時に話を思いつくので、暇な時間を作るようにしました。忙しいと全然思い浮かばなくなってしまうんです。面白い話を描くためには、もっと暇が必要です。

 思いつくのは、寝る前が多いです。メモを取ったりはしないんですけど、ふわっと思い浮かんでる状態で描き始めたら、勝手にできあがるって感じです。

――もともと細かい絵を描くのは好きだったのですか?

まめきち:描くのは苦手なんですけど、細かく書き込まれた絵を見るのは好きだったんです。

 日常漫画は8コマで、オチまで一気に読むので背景はあまりいらないし、私としても描きたくないなと思って。しかも、基本的に毎日更新だったので、かなり絵は雑なんです。

 でも『メロとタビ』は、ゆっくりと進む話なので「背景をちゃんと描かないと」と思っていました。
あと、「メロとタビが、現実の世界で生活しているんだな」と感じてもらいたいというのもあります。でも、あまり描きすぎると、読んでいる人が絵のどこを見たらいいのか分からなくなってしまうので、加減に気をつけないとなと思ってます。

「なんも浮かばねえよ」から物語が生まれる瞬間

――一つのお話が完成するまで、どれくらいかかるのでしょうか。

まめきち:描くだけなら、だいたい3日です。1日から1日半で、ラフとペン入れをしてます。人間の骨格を描くのが苦手なので、人間のポーズを描くのに一番時間がかかりますね。着色は1日かかるんですけど、塗るだけなので楽だし、ストレスは全然ないです。

 でも、描き始める前に「なんも浮かばねえよ」って言ってゴロゴロしてる時間が3日くらいあるので、合計すると1週間くらいかかってるかもしれないです。

――色使いがとても可愛いのですが、どうやって配色しているのですか?

まめきち:私は思いつくままに突然塗り始めるので、後から「この色、何だか違ったかも」と思うことがあるんです。でも、途中で変えられないからツラいです。

 そういう時、「最初にちゃんと考えとかないとダメなんだな」と思いましたね。きっと、みんな「この色が可愛いから、他はこの色とこの色で塗ったほうがいい」って始めから設定しているんだろうなって。
でも、精神的にケチなので、そういうのはやりたくないんです。画材にもケチすぎるので、飛鳥新社さんに本の宣伝の色紙を依頼された時は、「コピック(カラーマーカー)を支給してください」と頼みました。「私のコピックを消費するな!」って(笑)。

――そんなまめこさんが、『メロとタビ』を描くモチベーションは何ですか?

まめきち:メロが、たまに「なんやコイツ」って言いたくなるような表情をするんです。「今の顔めちゃくちゃ腹立つ(笑)」って私一人で喜んでるんですけど。その表情を絵で表現できて、読んだ人が反応してコメントしてくれてたりすると、「伝わった!」と感じるので嬉しいです。面白いと感じたことを描いて投稿して、反応があって、それが楽しいというのがモチベーションですかね。

<取材・文/都田ミツコ>

【都田ミツコ】
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。

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