脳科学者の黒川伊保子先生が、脳の成長ステージに合わせた「親子の関わり方」について教えます。
■2~7歳 小脳の発達期。
好奇心に溢れています!
外界を感じ取って、「この星のありよう」が何となくつかめた赤ちゃんは、次に、自分と外界との関係性を確かめる時期に入り、能動的に、周囲に手を伸ばし始めます。
コップを倒す、ティッシュを箱から出し続ける、おやつをばらまく、棚のものをぶちまける、おもちゃを分解する……。
2~3歳期は、親が困ることを叱っても繰り返すので「イヤイヤ期」と呼ばれていますが、私は「大いなる実験期」と呼んでいます。親を困らせる行為も脳の実験のうち。こうしたらどうなるのか、その好奇心は偉大な科学者のそれに引けを取りません。いずれも一過性で脳の進化のため。大いにやらせてください。
4~7歳は、小脳の発達が目覚ましい時期に当たります。小脳は、空間認識と身体制御をつかさどっています。自分と外界との関係性が確立し、大人と同じような動作が可能になってきます。スポーツや楽器演奏などの動作の基礎、絶対音感なども小脳の発達期に獲得するので、お稽古事を始める好機でもあります。ただし、特定の何かを始めなくても、自由遊びをしっかりしていれば、あらゆる動作の基礎が身につくので、慌てなくても大丈夫。

※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。

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黒川 伊保子(くろかわ・いほこ)

脳科学・AI研究者

1959年、長野県生まれ。人工知能研究者、脳科学コメンテイター、感性アナリスト、随筆家。奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピュータメーカーでAI(人工知能)開発に携わり、脳とことばの研究を始める。1991年に全国の原子力発電所で稼働した、“世界初”と言われた日本語対話型コンピュータを開発。また、AI分析の手法を用いて、世界初の語感分析法である「サブリミナル・インプレッション導出法」を開発し、マーケティングの世界に新境地を開拓した感性分析の第一人者。近著に『共感障害』(新潮社)、『人間のトリセツ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』(講談社)など多数。

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(脳科学・AI研究者 黒川 伊保子 大西洋平=構成 榊 智朗=撮影)
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