※本稿は、北浜流一郎『株・3点必中 リバウンド投資108手』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
■資金が少ないうちは3~5銘柄に絞る
リバウンド投資法において重要なのは、「上がる銘柄を持つ」ことではない。
「上がり続ける銘柄をどう扱うか」である。
期待に応えて資金を増やしてくれる銘柄が現れたなら、それを持続する。これは誰でも思いつく基本動作であり、実際に多くの投資家が実行している。しかし、それだけでは資金増加のスピードは限定的である。
私もかつては同様の考えで投資していた。上昇銘柄を保有し続ける。それで十分と考えていた。
しかし「リバウンド投資法」によって、認識が大きく変わった。
この手法では、単なる保有にとどまらず、勝ち銘柄を軸に資金を拡大していく仕組みを組み込んであるからだ。
一般的なポートフォリオ運用では、銘柄数はある程度制限される。
資金が少ないうちは3~5銘柄、増えても10~12銘柄、多くても20銘柄程度に抑えるのが常識とされている。銘柄数が増えると管理が難しくなり、パフォーマンスも分散されてしまうという考えからだ。
■上がり続ける銘柄は「利益装置」
しかし現実の市場で利益を積み上げていくと、この常識が必ずしも正しくないことに気づく。なぜなら、順調に上昇している銘柄を手放す理由がないからである。期待に応え、資金を増やしてくれる銘柄は、それ自体が「利益装置」である。
それを意図的に減らすことは、利益機会を自ら捨てることに等しい。
そもそも、上昇し続ける銘柄に出会うこと自体が難しい。市場には数千の銘柄が存在するが、その中で明確な上昇トレンドを維持し続けるものはごく一部である。その銘柄に出会い、投資し、さらに保有し続ける。
この一連のプロセスの実現は容易ではない。
だからこそ、一度そんな銘柄に出会えたなら手放さず、徹底して活用すべきなのである。
リバウンド投資法では、3銘柄からスタートし、弱いものを切り、強いものを残す。
そして強い銘柄が資金を増やし続ける限り、それを持続する。
結果として銘柄数が増えることもあるが、それは問題ではない。むしろ利益源が増えている証である。
極論すれば、100銘柄に増えても構わない。重要なのは数ではなく中身。資金を増やしてくれる銘柄が積み上がっている状態こそ、理想のポートフォリオである。
リバウンド投資法は、1銘柄ずつでも強い上昇銘柄を増やすことで、資金を加速的に増やしていく。そのための現実的かつ強力な仕組みなのである。
■エース銘柄であっても躊躇なく外す
リバウンド投資法は、基本的に3銘柄への投資からスタートする。
これはリスク分散のためであるが、単なる分散投資とは異なり、値動きに応じて銘柄を入れ替え、資金配分を変える。ここにこの手法の本質がある。
まず前提として、3銘柄のうちどれが最も上昇するかは事前にはわからない。名称からすれば「エース銘柄」が主役であるべきだが、実際の市場ではその期待はしばしば裏切られる。
「セイフティ銘柄」が最も上昇したり、「チャレンジ銘柄」が急騰して主役になることも珍しくない。つまり、事前の序列はあくまで仮説に過ぎず、最終的な評価は市場が決めるのである。
この現実を踏まえたとき、取るべき行動は明確だ。
3銘柄の中で最も弱いもの、特にマイナスに転じた銘柄は、たとえエース銘柄であっても躊躇なく外す。期待に反した以上、保有を続ける理由はない。この判断を曖昧にすると、損失は拡大し、せっかくの分散効果も失われてしまう。
■1銘柄でも資金を増やせる仕組み作り
一方で、期待に応えている銘柄は徹底して優遇する。すなわち、保有を継続し、場合によっては買い増しを行う。
これは商店で売れ筋商品を追加仕入れしたり、企業が優秀な社員を厚遇したりするのと同じ発想だ。利益を生み出すものに資金を集中させる。
例えば2銘柄が順調に上昇しているなら、その2銘柄を残し、弱い1銘柄を外す。さらに、1銘柄が際立って強く、もう1銘柄が伸び悩んでいる場合は、後者を売却し、強い銘柄へ資金を振り向ける。このように資金を「勝ち銘柄」に集約していくことで、利益効率は一段と高まる。
こうした運用を徹底すれば、極端な話、1銘柄が大きく上昇するだけで資金は増えていく。3銘柄すべての成功を求めず「勝つ銘柄を伸ばし、負ける銘柄を切る」ことに集中した方がよい。
このシンプルな原則を守ることで、リバウンド投資法は攻撃的かつ効率的な資金増加の仕組みとして機能してくれるのである。
■エース・セイフティ・チャレンジ
リバウンド投資法では、テーマや業種ごとに3銘柄を選ぶ。
▼エース銘柄
▼セイフティ銘柄
▼チャレンジ銘柄
という性格の異なる銘柄を組み合わせることで、上昇の取りこぼしを防ぎつつ、効率よく利益を狙う仕組みだ。
当然、3銘柄すべてが上昇してくれれば理想であり、多くの投資家はその展開を期待して投資に臨むことになる。
しかし現実の市場はそれほど甘くない。どれほど厳選した銘柄であっても、3銘柄が揃って上昇するケースはむしろ少数である。
市場には常に下落要因が存在し、個別銘柄ごとに異なる材料が作用するため、1銘柄だけ上がり、他は停滞、あるいは下落という展開は日常的に起こる。場合によっては、3銘柄すべてが下げてしまうことすらある。
ここで重要なのは、「それでは意味がない」と考えるのではなく、「それが当たり前」と受け入れる姿勢である。
株価は業績だけでなく、需給、地合い、投資家心理といった複雑な要因で動く。したがって、見込み違いも反落も必ず発生する。これを前提に行動することが、長期的に勝つための条件となる。
■小さく負けて大きく勝つ
そもそも3銘柄に分散するのは、全勝を狙うためではない。一部が外れても、他でカバーできる構造を作るためである。
仮に1銘柄が大きく上昇すれば、残りの損失を十分に吸収できる可能性がある。つまり、3つすべてが当たらなくても勝てる設計になっているのだ。
そのために不可欠なのが損切りになる。下げた銘柄をそのまま放置してしまえば、せっかくの分散効果は失われる。
とくに3銘柄すべてが弱い動きになった場合は、躊躇せず一度撤退する判断が求められる。これは敗北ではなく、次のチャンスに備えるための戦略的撤退と言ってよい。
「全勝にこだわらない」
「損失は当然と受け入れる」
「小さく負けて大きく勝つ」。
この基本を徹底することで、リバウンド投資法の真価は発揮される。3銘柄すべてが上がらなくてもよい。むしろ一部の勝ちを確実に利益へと変え、損失を最小限に抑える。
この積み重ねこそが、資金を着実に増やす最短ルートと分かった人に株の女神は微笑む。
■ワクワク感がなければパスでよい
一見すると地味である。すぐに成果が出そうもない。しかし長く市場で勝ち続ける投資家には、ある共通点がある。
それは、自分が本気で魅力を感じるテーマ、銘柄に投資している。これだ。
いま市場ではAI、半導体、データセンター、防衛関連など、様々な人気テーマが語られている。だがその多くは「儲かりそうだから」という理由だけで飛びつかれているに過ぎない。
確かに株は利益を得るために行うものだ。しかし「儲かりそう」というだけの浅い動機では相場の揺れに耐えられない。
では何が必要か。
ワクワク感――。
この銘柄は世の中を変えるかもしれない、自分の資産を大きく成長させるかもしれない。自分をも変えるかもしれない。
こうした実感を伴う期待こそが、投資を継続させる原動力になる。重要なのは次の3点だ。
・その分野に本当に将来性を感じているか
・企業の成長ストーリーに心が動いているか
・株価の動きを追い続けることに苦を感じないか
これらが欠けていると、投資は途端に不安定になる。
実際、「このテーマは熱い」と言いながら、日々見ているのはXなどでの推奨銘柄ばかりという投資家は多い。つまり本心では信じていないのである。その結果、下げればすぐに不安になり、上げれば早売りし、利益は積み上がらない。
一方で、本気で惚れ込んだテーマを持つ投資家は強い。下げても理由を考え、押し目として捉えられる。上昇すれば初動から終盤までしっかり乗ることができる。ここに大きな差が生まれる。リバウンド投資法においても同様だ。
3点銘柄を選ぶ際、エース、セイフティ、チャレンジと分けるが、その前提として「自分が追い続けたいかどうか」がある。ワクワクしない銘柄は、いくら条件が良くてもパスでよい。なぜなら継続できないから。
本気で惚れ込めるテーマと銘柄に投資すること。
AIでも半導体でも防衛でも構わない。重要なのは自分の心が動くかどうか。そしてそのテーマを深く調べ、理解し、投資に落とし込む。遠回りに見えるが、これこそが最短ルートである。
小手先のテクニックは後からいくらでも身につく。しかし心が乗っていない投資は続かない。投資を「作業」で終わらせるか、「武器」に変えるか。その分岐点はワクワク感にある。
※本書では特定の銘柄・取引を推奨するものではございません。取引に当たっては、ご自身のご判断でお願いいたします。売買で被られた損失に対し、著者・版元は何らの責任も持ちません。
----------
北浜 流一郎(きたはま・りゅういちろう)
株式アドバイザー
1943年鹿児島県生まれ。慶応大学商学部中退後、コピーライター、週刊誌記者、作家業を経て株式アドバイザーへ。FIRE歴40年超。出版印税で投資スタートも数週で大半溶かす。リバウンド株投資で大逆転。「週刊現代」「日経マネー」「東京スポーツ」「株式手帳」などの株式欄を執筆後、現在はラジオ日経「北浜の株式宅配便」、株式情報サイト「株探」の連載を担当。証券スクールオブビジネスで「稼げる投資家」育成中。著書『北浜流一郎の、株の匠108手』『「自分年金」はこの3つの銘柄で作りなさい!』他数十冊。「資本主義社会を生き抜く最強武器は株式投資」が信条。
----------
(株式アドバイザー 北浜 流一郎)

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)







![NHKラジオ ラジオビジネス英語 2024年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Ku32P5LhL._SL500_.jpg)
