猛暑で欠かせない冷房の正しい使い方は何か。風を下向きにした場合、部屋の下側だけが冷えていき、電気代を相当無駄にするという。
ホームライフ取材班が編集した『日本人の9割が損してる コスパとタイパの残念な習慣』(青春出版社)より、紹介する――。
■夏に電気代をムダにする冷房の風向き
冷房を使うとき、冷気が人に直接当たったほうが涼しいからと、風が下に向かって吹くように設定してはいないだろうか。こうした習慣のある人は、夏の間、電気代を相当無駄にしているはずだ。
冷たい空気は下にたまり、温かい空気は上がっていく。エアコンの冷気も同様で、風を下向きにした場合、部屋の下側だけが冷えていく。
しかし、エアコンが温度を感知するのは本体周辺。このため、人がいるあたりは冷えやすい一方、エアコンの周囲は設定温度まで下がらないため、無駄にパワーを使い続けてしまうのだ。
冷房の風向きは水平が正解。こうすると、冷風は人のいるところまで自然に下がり、エアコン周りも冷えやすいので、早めにパワーが落ちて節電できる。
水平にしないと、エアコンが冷やし続ける!

■冷房とドライはどちらが得か
エアコンは電力をたくさん使う家電製品。節電のために、夏は「冷房」よりも「ドライ」を多く使っている、という人は少なくないだろう。実際、こうしたほうが電気代は安いのだろうか。

ドライは湿度を下げることに特化した機能だ。そのメカニズムを簡単に説明しよう。
まず、蒸し暑い部屋の空気をエアコンが吸い込み、内部にある熱交換器に送って熱を奪う。空気の温度が下がると、蓄えられていた水分が水滴となる。そのいらない水滴を集め、部屋の外に出すことによって、さらさらの空気を作り出していく。
では、冷房とドライはどちらが得かというと、簡単に答えは出せない。ドライには基本的にふたつのタイプがあり、かかる電気代が異なるからだ。
ひとつは「弱冷房除湿」というもので、エアコン内部で温度を下げた空気をそのまま部屋に戻す機能だ。「弱冷房」という名の通り、少しひんやりした空気が戻ってくることになる。このタイプのドライは、冷房よりも電気代がややかからない。
もうひとつのドライが、冷やした空気を少し温め直してから部屋に戻す「再熱除湿」。ムシムシした夜や梅雨時の除湿などに、この機能は力を発揮する。
しかし、温め直すというひと手間があるため、冷房よりも電気代が高くついてしまう。
結論として、ドライが冷房よりも節電になるかどうかは、その家にあるエアコンのタイプによる。弱冷房除湿を採用している場合は冷房よりもドライのほうが節電になる。
これに対して、再熱除湿である場合は、冷房のときよりも電気代が高くなる可能性がある。
まず、取り扱い説明書をチェックして、それでもわからなければ、メーカーに問い合わせてみよう。
機種によっては、電気代が高くなることも

■温水洗浄便座のフタを「開けておく」意味
快適な洗浄機能に加えて、寒い時期には便座を温めることもできる温水洗浄便座。
しかし、便座を保温しているのに、フタを開けっ放しにしておくのはNGだ。使用後、フタはちゃんと閉めておかないと、相当な電気代を損してしまう。
フタが開いていると、温めた熱がどんどん逃げていってしまう。このため、保温機能をフル回転せざるを得なく、その分、電力を多く使ってしまうのだ。
これに対して、フタをただ閉めているだけで、便座から熱がぐっと逃げにくくなる。フタを開けている場合よりも、消費電力が約15%もダウンするというから、どちらを選択すればいいのか明白だ。

さらに電力代を抑えるには、長時間、使用しないときには電源を切っておくこと。待機電力がゼロになるので、より一層の節電になる。
「閉めておく」ほうが電気代がかからない

■暖房で「弱めの風を流す」はNG
冷房とは違って、暖房の風向きは下向きがいい。温かい温度は上にたまるので、風を水平にしていると、人がいる床近くの温度がなかなか上がらないからだ。
さらに暖房の場合、風速にも注意が必要だ。強風にすると音がうるさくて気になるからと、弱めの風を流すのが習慣になっているのなら、もうやめたほうがいい。
風を下向きにしていても、勢いが弱い場合、温かい空気は下まで届かないうちに舞い上がっていく。この結果、部屋の上側の温度は上昇し、エアコンは暖房をストップする。
しかし、人のいるところはまだ寒いので、つい設定温度を上げて、余分な電力を使ってしまうことになるわけだ。
特に暖房を開始したばかりのときは、風速を強くして、早く部屋全体を温めるようにしよう。
温風は強めでないと、部屋の下側まで届かない

■エアコンのフィルター掃除の適切な頻度
エアコンのフィルターは掃除することが必要。誰もが知っていることだが、正しく実行していない人がなんと多いことか。
ひどい場合は、夏と冬のシーズン前、1回だけ掃除をする人もいる。これでは、ほとんど意味はない。
エアコンは汚れた空気を前面から吸い込み、フィルターを通してきれいにしたのち、機器の中で温めたり冷やしたりする。このメカニズムから、エアコンを使えば使うほど、フィルターにはホコリが付着して汚れていくわけだ。
フィルターの掃除はシーズン1回だけでは全然足らず、2週間に1回程度はやらないと、トラブルを起こす可能性が高い。汚れたフィルターにはカビが発生しやすく、風が臭くなり、ひどい場合は健康にも悪影響を及ぼすようになる。吸い込んだ空気がフィルターを通りにくくなると、冷房や暖房の効率も悪くなってしまう。
掃除する際、フィルターをいきなり外してはいけない。吹き出し口周辺にはホコリが付着しているので、掃除機でこうした汚れを吸い取ることからはじめよう。
吹き出し口がきれいになったら、フィルターを外す。汚れがそれほどでもなければ、掃除機で吸い取るだけでOKだが、ひどい場合は水洗いが必要だ。シャワーを当てても取れないのなら、中性洗剤を使って洗おう。

乾燥が足りない場合、カビが発生しやすくなるので、完全に乾かすことが大切だ。なお、「お掃除機能」がついている機種は、頻繁に掃除をする必要はない。
2週間に1回は掃除しないと、冷暖房の効率が悪くなる!

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ホームライフ取材班(ほーむらいふしゅざいはん)

エキスパート集団

暮らしをもっと楽しく!もっと便利に!」をモットーに、日々取材を重ねているエキスパート集団。取材の対象は、料理、そうじ、片づけ、防犯など多岐にわたる。その取材力、情報網の広さには定評があり、インターネットではわからない、独自に集めたテクニックや話題を発信し続けている。

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(エキスパート集団 ホームライフ取材班)
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