歌舞伎俳優の片岡市蔵が19日、東京・築地の東劇で歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」上演記念四世片岡亀蔵を偲ぶシネマ歌舞伎「らくだ」トーク付き上映に、俳優の笹野高史と出席した。

 市蔵は、昨年11月に急死した弟・片岡亀蔵さんとの別れが今でも信じられない様子で「何しろ65年間、一緒でしたから。

役者としても兄弟としても、だめだなと思ったこともあるし、すごいなと思ったこともある」と回想。「現実感がない。ただ、ひたすら、なんでいないのかなという思いだけです。悲しいとかじゃなく、きょとんとした不思議な感覚です」と複雑な思いを明かした。

 亀蔵さんと市蔵はそれぞれ、歌舞伎界の名バイプレーヤーとして活躍している。市蔵は「ここ5、6年は(配役の)ローテーションの関係で年に一度くらいしか共演していなかった。今もどこかの小屋にいるような気がして仕方がないです」と思いを巡らせた。

 8月の歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」の第2部では亀蔵さんをしのんで「らくだ」を上演。亀蔵さんが得意とした、河豚(ふぐ)に当たって死んだ駱駝の馬太郎役を市蔵が勤める。

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