テレビのコメンテーターなどで活躍した評論家の山田五郎(やまだ・ごろう)さんが14日夕方に死去した。67歳だった。

公式YouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」で22日、山田さんの所属事務所のマネジャーが発表した。葬儀は18日に執り行われ、親族、友人、仕事関係者に見送られ、天国へと旅立った。

 マネジャーは動画内で、山田さんが生前行ってみたい時代について「『印象派、ポスト印象派の時代、街に活気のあるパリに行きたい』と言っていた。その時代には行けませんが、本当に仕事好きだったので、今ごろ天国で、YouTubeの各回をブラッシュアップしていると思います」と語り、故人を悼んだ。

 山田さんはオーストリアのザルツブルク大学に1年間遊学し、西洋美術史を学んだ。卒業後、講談社に入社。「ホットドッグ・プレス」や「ソフィア」「TOKYO1週間」などの雑誌編集を担当し、次々と人気企画を生んだ。講談社に勤務するかたわら、テレビ朝日系「タモリ倶楽部」のミニコーナー「五ツ星り」に、お尻研究の第一人者として出演。美術品のように女性のお尻を評価する姿をきっかけに人気を得た。

 1998年から28年にわたり、「街に詳しい」コメンテーターとしてテレビ東京系「出没!アド街ック天国」に出演。幅広い知識を生かしたディープな解説を披露した。04年に講談社を退社後はフリーの編集者や評論家、タレントとしてマルチに活動した。

 21年に開設したYouTubeチャンネル「山田五郎 オトナの教養講座」は登録者数70万人を超える人気コンテンツになった。美術への造詣の深さを生かし、「民衆を導く自由の女神」「バベルの塔」などを解説した回は再生回数200万以上を誇る人気コンテンツだった。

 山田さんは24年7月に原発不明がんが明らかになり、同10月にYouTubeチャンネルで公表した。人間ドックでエコーをした際に肝臓がんが判明。リンパ節や骨に転移しており「ステージ4Bで化学治療するしかない」と述べた。

 今月17日公開の同チャンネルには、鼻にチューブを装着して出演した。3月に昏睡(こんすい)状態に陥り、その後、車いす生活になったこと、腹水と胸水が溜まって呼吸が困難になったことなどを伝えた。また、現状について「この俺がだよ、飯が食えなくなって固形物が一切食えなくなった。この俺がだよ、タバコが吸えなくなった。人間、立って歩いて飯食えてるうちは死なないと思ってたけど、もう死ぬよ。立って歩くことも飯食うこともできねえ。そんな状態です」などと語っていた。

 ◆山田 五郎(やまだ・ごろう)1958年12月5日、東京都生まれ。本名・武田正彦。上智大学文学部に在学中、オーストリアのザルツブルク大学に1年間遊学し、西洋美術史を学ぶ。卒業後、講談社入社。ファッション誌「ホットドッグ・プレス」の編集長などを務め、2004年退社。テレビ朝日系「タモリ倶楽部」、テレビ東京系「出没!アド街ック天国」、フジテレビ系「ネプリーグ」に出演した。

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