卓球◇WTTチャンピオンズ横浜 第3日(6日、横浜BUNTAI)

 女子シングルス2回戦が行われ、世界ランク3位の第1シード、張本美和(木下グループ)が同12位の中国の新鋭・陳熠に0―2から大逆転勝利。5日のカットマン・橋本帆乃香(デンソー)との初戦から2戦連続でフルゲーム激闘を制して8強入りした。

 第4ゲーム(G)。マッチポイントを握った美和は、サービスで熱戦を制すと、ホームの大声援に向かって笑顔で両腕を突き上げた。「今日も本当に苦しい試合でしたけど、勝つことができてうれしい。今日は涙ないです。うれしい! って感じ」と率直な気持ちを吐露した。前夜5日、橋本に辛勝後、思うようにプレーできなかった悔しさから涙を流したが、この日は笑顔満開だった。

 大逆転劇を支えたのは前夜の反省だった。橋本との初戦は第1Gこそ奪ったものの、第2G以降は橋本のミスのない守備や意表を突く攻撃展開を想定できずに苦戦。「準備が足りなかった」と猛省した。迎えたこの日は、ジュニア時代から対戦して過去3勝7敗の難敵。長身180センチのリーチの長さから「どんなボールも拾ってくる」と苦手意識もあっただけに、あらゆる想定をした上で練習を積んで入っていた。

 第1Gは10―9からタイムアウトを取ったが、逆転で取られた。

それでも「0―2になる準備はしていた」と想定内で冷静に状況を受け止めた。第3G以降は、ダブルスでの対戦経験から、勝負の場面で使ってきた「チキータ」(台上での攻撃的なバックハンドレシーブ)ではなく、回転を変えた「逆チキータ」で攻撃的にレシーブし、相手を翻弄(ほんろう)。1―2の第4Gは9―10と相手にマッチポイントを握られながら、最後は逆チキータで揺さぶり、強烈なフォアハンドでたたみかけた。崖っぷちを乗り越え、第5Gも連取して逆転勝利した。

 初戦から2夜連続の劇的なフルゲーム勝ちでの8強入り。これには「全然計算はしてないですよ」と苦笑い。8日の準々決勝では24年パリ五輪4位の申裕斌(韓国)とS・アクラ(インド)の勝者と対戦。「今日はまた1つ階段を上がれたと思える試合になりました」。若きエースにとって、WTTチャンピオンズ2勝目に向けて自信を深める1勝となった。(宮下 京香)

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