◆第108回全国高校野球選手権大会第10日 ▽2回戦 霞ケ浦5―1鳴門渦潮(14日・甲子園)
今秋のドラフト上位候補、立命大・有馬伽久(がく、4年=愛工大名電)の弟の鳴門渦潮・有馬凜人(りと=2年)は、目に涙をためていた。
背番号11の最速142キロ右腕で、徳島大会では決勝に登板し1イニングを投げたが、甲子園では絶対的エース・西村大輝(3年)が最後まで一人で投げ切り、登板の機会はなかった。
兄は3年時の2022年夏にチームを甲子園8強に導いた。アルプススタンドで全試合応援した凜人は、甲子園のベンチから見える景色に「お兄ちゃんもこの光景を見ていたんだな」と感動したが「自分はマウンドからの景色が見られていないので、来年絶対やり返したいという気持ちが強くなりました」と思いがこみ上げてきた。
エース・西村の力投する姿も凝視していた。「今大会ずっと一人で投げてもらったので『こういうふうに投げるんだぞ』と言葉では伝わらないような感じで、自分に教えてくれたかなと思います」
憧れの兄と先輩を超えるために、甲子園の土は持ち帰らなかった。「悔しくて、来年絶対やり返してやるという気持ちです」
甲子園が決まり、兄は「出番があったらお前のピッチングをして頑張れ」とメッセージをくれた。
その兄には、こう答えようと思う。「まだまだお兄ちゃんには届かなかった」と。










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