初代タイガーマスクの佐山サトル(68)が主宰する「ストロングスタイルプロレス」(SSPW)は27日、後楽園ホールで「初代タイガーマスク ストロングスタイルプロレスVol.40 THE FIRST TIGER MASK 45th Anniversary Year」を開催する。

 今大会の第1試合にマリーゴールドの天麗皇希がSSPW初参戦。

アイスリボンの若菜きらりと対戦する。

 天麗は。クラシックバレエ、音楽、ダンス、舞台俳優という異色の歩みを経て、プロレスにたどり着いた。昨年は左膝前十字靱帯断裂と左鎖骨骨折に見舞われ、2度の長期欠場を経験。それでもリングに戻り、現在は後藤智香との「tWintoWer」でツインスター王座を保持する。若菜戦の翌28日にはマリーゴールドのシングルリーグ戦「DREAM★STAR GP」も開幕。大会直前に天麗がインタビューでSSPW初参戦への思いを激白した。

 SSPWは会場で観戦した経験があった。

 「ご縁があって会場へ見に行く機会は多かったです。女子だけの大会とも、男子の大会ともまた違う雰囲気がありますよね。昔からプロレスが好きな方が多いのかなという印象があって、お客さんの間に不思議な団結力を感じます。私は試合を見ながら、演者目線でお客さんのことも見てしまうんです。

無意識なんですけど、「今日のお客さんはちょっと硬そうだな」とか、試合が進む中で「お客さんはこのカードをすごく楽しみにしていたんだ」と分かったり。最初は硬かったお客さんのテンションが上がっていくのを感じたりするのが好きなんです」

 俳優として舞台に立つが、プロレス会場との違いを語った。

 「お芝居をやっていた時は、ここまでお客さんを意識していなかった気がします。芝居は台本の流れに沿って板の上にいる人同士で会話をしていくものなので。もちろん楽しんでもらいたい気持ちはありますけど、プロレスは会場を巻き込み、全員で作り上げていくものだと思います。なのでどちらかというと、舞台より歌のライブに近いかもしれません。ライブではお客さんの乗り具合を見て煽ったり、「ちゃんと見てるよ」とアピールしたりするので。ただ、ライブも歌詞や振り付けは決まっているので、そう考えるとプロレスはもっと双方向の表現なんだと思います」

 プロレスラーとしての軌跡を振り返った。

 「舞台上で戦うアクションをやりたかったんです。それがきっかけでプロレスをかじり始め、たまたまプロレスに出会ったという変わった入り方でした。最初からプロレスラーになりたかった訳ではありません。生で初めてプロレスを見たのも6年ぐらい前です。

先輩に招待してもらったんですけど、その先輩以外の選手は誰も知らないし、ルールも全然分かりませんでした。フォールは3カウントなのに、ロープ際では「1、2、3、4」と数えてる。「さっきは3で終わったのに、なぜこれは4まで大丈夫なの?」というレベルでした(笑)」

 さらに続けた。

 「同い年の選手が20年見てきたとしたら、私はその4分の1しか見ていない。その差はどれだけ時間を使っても埋まらないじゃないですか。しかも、子どもの頃に見たものと大人になってから見るものでは受け取り方が違います。でも、そこにとらわれすぎなくていい、自分なりにやっていこうと思うようになりました。最初の頃は「プロレスをしなきゃ」という固定観念にとらわれていました。でも、自分の経験に置き換えてみると、演劇やライブに通じるところがたくさんある。今までやってきたことは意外と全部繋がっているんだと気がつきました。今は前より自然体です。プロレスにとらわれすぎないようにしようと思ってから、自分自身も楽しめるようになりました」

 昨年はケガで長期欠場が続いた。

 「膝をケガした試合(25年1月)でも、止められそうになった時、内心「うるせえ、フザけるな」と思って、そのまま試合を続けたんです。後から振り返って、「私にこんな一面があったんだ。私って意外とプロレスラーなのかも」と思いました。昨年は絶望しかなかったです。5月に膝のケガから復帰しても、またケガをしたらどうしようという不安の中で試合をしていました。それで9月に吹っ切って、「今日は楽しんでやるぞ」と思った日に鎖骨を折ってしまった。痛み以上に「また欠場になるんだ」と気づいた瞬間が悔しくて、涙が出ました。後藤智香とツインタワーを再結成してから上向きになって、最近やっと「またプロレスが楽しいかも」と思えるようになりました」

 SSPWのイメージを明かした。

 「女子のストロングスタイルといえば、Sareeeさんのイメージが強かったです。でも、自分も打撃をやり合う試合はありますし、打撃や気持ちの強さをぶつけ合う試合も面白いんじゃないかと思っています。第1試合がその日の空気を作るところがあるので、私の中ではメインよりもプレッシャーがあります。私は初参戦で、お客さんの多くは初めて私を見ると思います。

私というプロレスラーを見ていただける貴重な機会なので、そこで自分らしさをしっかり魅せて、結果も残したいと思ってます」

 自身が考える「ストロングスタイル」とは?

 「私は受けて受けて、その先で勝つプロレスをしたいんです。耐えて、もうダメだと思われたところからまだ立ち上がる、受けても絶対に心を折られない。それも一つのストロングスタイルだと思っています。今は蹴られても、「膝をケガした時、鎖骨を折った時より痛くない。どうってことないな」と思えるようになって、そういう意味ではケガをした経験も自分の力になっているのかもしれません」

 初参戦で対戦する若菜の印象を語った。

 「自分に足りないのはガムシャラさだと思っていたので、若菜選手の「打たれ強く、勝利への執着心がとてつもない」という言葉を聞いて驚きました。以前は「きれいなプロレスをし過ぎている」と言われることもあったんですけど、でも最近、特にベルトを獲ってからは技を受けて、受けて受けて、それでも勝つ先輩の姿を改めてカッコいいと思うようになりました。私もMIRAIさんとチョップと打撃でやりあった試合があって、その時は絶対負けない、意地でも倒されないという気持ちでやっていたんですけど、そういう部分が若菜選手に“勝利への執着心”に見えたのかもしれません。どこまで彼女の技を受けて、最後に立ち上がって勝てるか。それが今回のテーマで、マリーゴールド代表として戦います」

 さらに意気込みを表した。

 「若菜選手は若くて勢いがあるかもしれないですけど、私には9年分の人生の厚みがあると思ってます。今までの人生で経験してきたものを全部リングにぶつけます。

翌日からDREAM★STAR GPが始まるので、ここで勝ってリーグ戦に繋げたいです。私はよく「顔だけ」と言われるので、「顔だけの選手じゃないぞ」というのを、今回の試合で証明できたらと思います」

 ◆SSPW8・27後楽園ホール大会全対戦カード

 ▼メインイベント レジェンド選手権試合 60分1本勝負

王者・黒潮TOKYOジャパン vs 挑戦者・間下隼人

 ▼セミファイナル スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負

Sareee、彩羽匠、MIRAI vs AKARI、アリア・ジェームズ、リア・ナイト

 ▼第5試合 SSPW認定タッグ選手権試合 60分1本勝負

王者組・スーパー・タイガー、竹田誠志 vs 挑戦者組・澤田敦士、関本大介

 ▼第4試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負

船木誠勝、村上和成、岩崎永遠 vs 関根“シュレック”秀樹、阿部史典、小河彪

 ▼第3試合 べろ~家 presents スペシャルタッグマッチ 30 分1本勝負

ジャガー横田、藪下めぐみ vs 叶ミク、里奈

 ▼タッグマッチ 20分1本勝負

日高郁人、マスクド・ホカクドウ vs ガイア・ホックス、カイザー・ゼエン

 ▼第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負

天麗皇希 vs 若菜きらり

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