スイス代表FWエンボロ photo/Getty Images
VARが介入した判定はルール違反
2026年ワールドカップ屈指の物議を醸した判定について、サッカー競技規則を定めるIFAB(国際サッカー評議会)が「誤りだった」と認めた。スペイン『MUNDODEPORTIVO』が報じている。
問題となったのは、アルゼンチンとスイスが対戦した準々決勝の72分だ。1-1で迎えた場面、ブレール・エンボロはレアンドロ・パレデスとの接触で倒れ、主審は当初パレデスに警告を提示。しかしVARの介入後、判定は覆され、シミュレーションを取られたエンボロに2枚目のイエローカードが提示され、退場処分となった。数的不利となったスイスは延長戦で2失点し、1-3で敗れている。
IFABは28日に公開した通達で、このVAR介入は競技規則に反していたと説明した。現行ルールでは、イエローカードに対するVAR介入は「別の選手にカードを出した誤認」を訂正する場合に限られ、反則そのものを見直してシミュレーションへ変更することは認められていない。そのため、エンボロを退場処分にした一連の手続きは誤った運用だったという。
一方でIFABは、今後は「明らかに誤った2枚目のイエローカードによる退場」についてVARが介入できるよう、2026-27シーズンからプロトコルを変更していることも発表。今回の騒動を受け、VAR運用の改善を進める方針を示した。
スイスのムラト・ヤキン監督は試合後、「受け入れられない判定だった」と強く抗議していたが、その主張を裏付ける形となった。ワールドカップの行方を左右した判定の一つは、大会終了後に正式な「誤り」と認定される異例の結末を迎えている。

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